2022.11.28 カテゴリー|その他の治療について
12月14日に私の先輩で、日本一TKA(人工膝関節全置換)をやっている坂下厚生病院副院長の菊地忠志先生がWEBセミナーをやるそうです。
菊地先生は非常に後輩の面倒見のいい先生で、私も何度もTKAのやり方を直接教えていただきました。後輩達はみな、親しみを込めてチュウ先生と呼んでいます。
演題名は「変形性膝関節症に対するヒアルロン酸関節内注射の有効な投与法」です。
担当の科研製薬のMRに「ヒアルロン酸注射なんか誰でも出来るだろう。せっかくチュウ先生に講演してもらうならTKAの話にすればいいのに。」と言ったら、「最近の若い整形外科医の先生達はあまりヒアルロン酸関節内注射をしないんです。菊地先生はアルツ(科研製薬のヒアルロン酸製剤)の使用量も日本一なので、注射のやり方をご伝授いただこうという企画です。」と説明されました。
驚きました。
最近の若い整形外科医はトリガーポイント注射をやらないことはよく知っていましたが、ヒアルロン酸関節内注射もしないんですね。
ということは、問診して画像診断して投薬して、良くならなければ手術ということですか、それじゃダメじゃね。
確かにアメリカなんかではヒアルロン酸関節内注射はプラセボに比べて効果がないという論文が出てますが、痛みは患者個人の不快な情動的経験であって定量的に測定することが不可能なんだから、そもそも論文なんてあてにならないのよ。
私の個人的な経験でいえば、ヒアルロン酸関節内注射が劇的に効く患者さんもたくさんいます。
以前から主張していますが、痛みの治療はプラセボ効果をいかにうまく使うかにかかっているので治療手段は多ければ多いほど良いのです。
注射は接骨院や鍼灸院で出来なくて整形外科だけで出来る治療です。それが出来ないなんて開業したら接骨院に負けて潰れちゃうよ。
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