2025.06.19 カテゴリー|トリガーポイント注射
20代の痩せ型の男性
半年前から両肋骨に痛みが出現し、3ヶ月前に夜寝ていて激痛になり救急車でK病院に搬送され、呼吸器内科で検査を受けたけど、異常なしと診断されました。
2ヶ月前にW整形外科を受診、レントゲン検査で異常なしなのでM病院に紹介され、MRI、CT、血液検査を受けて、どこにも異常が無いと診断されました。
ロキソニンを処方されましたが、明け方に息が出来なくなるほど痛みがひどくなるため1ヶ月前に当院を受診しました。
痩せ型の人は大腰筋のトリガーポイントを、腹痛や季肋部痛と訴えることがあるので、念のためトリガーポイントを探したら、大腰筋と背筋(胸最長筋)にトリガーポイントを見つけました。
痛みのため仕事を休んでいるということだったので、ダメ元でトリガーポイント注射を週2回くらい打ってみることを提案しました。
1回目で明け方の痛みが少し良くなりました。
2日目で多少痛みがよくなりました。
3回目でだいぶ痛みが良くなりました。
4回目でけっこう痛みがよくなりました。
1ヶ月ほど治療を続けて仕事に復帰しました。
ダメ元だったけど、良くなってよかったよ。
2025.06.06 カテゴリー|トリガーポイント注射
腰痛の原因はヘルニアだと思い込んでいる患者さんが来ました。
長時間ドライブが原因の腰の筋痛症だと説明したけど、納得してくれませんでした。
めどくさい。
10年くらい前に整形外科医にヘルニアと言われたそうで、3日くらい前から軽い腰痛が出たから、ヘルニアが再発したのではないかと不安になったそうです。
医者が余計な呪いをかけるから、ほっといても治るような症状でも不安になっちゃうんだよ。
そもそも腰痛の原因がヘルニアだと思い込んでいる人が多すぎます。
なんかには「俺はヘルニア持ちだから」となぜか自慢気に話す人もいますよね。
前科じゃあるまいし。
整形外科医の多くが 腰痛=ヘルニア と思い込んでいるのだから仕方ないですけどね。
ヘルニアは腰痛と関係ありませんよ。
詳しくはこちらのブログをご参照ください。
https://nishibori-seikei.com/blog/2021/04/post-883.html
2025.03.13 カテゴリー|トリガーポイント注射, 医療に関する迷信
慢性疼痛の治療の9割はプラセボ効果だと思っています。
プラセボ効果をいかに引き出すかが、慢性疼痛の治療のツボだと思います。
そういう意味では、慢性疼痛の治療はほぼ呪術みたいなものです。
呪術だからこそ信頼関係が大切で、この患者さんは最初からこっちを疑っているなとか、開業医ごときと見下してるなとか、人の話ひとつも聞かないなとかと感じた時は、つっこんだ説明や治療はしないです。
時間とエネルギーの無駄なので。
あと、何があっても絶対前向きなこと言わない患者さんも俺には治せないよね。
逆に知人から「にしぼり整形外科に行って注射してもらえばすぐ治る。」と言われてきた人は、最初から信頼関係が出来ているので、プラセボ効果も抜群です。
2025.01.24 カテゴリー|トリガーポイント注射
他院で局所麻酔薬がないからとトリガーポイント注射を断られた患者さんが、たまに来るけど、正直迷惑です。
当院の局所麻酔薬は、私の治療を信じて通院してくれている患者さんのために確保しているんです。
そのために、ネオビタカインにしろ代替の局所麻酔にしろ、爪に火を灯すように節約して、あちこちに頭を下げて、通院中の患者さんにも回数や箇所数の制限に協力してもらっているのです。
あちこち痛くて、自分に打ちたいときも我慢しているのです。
トリガーポイント注射なんて誰が打っても一緒と考えている人のために確保しているわけじゃないのです。
ネオビタカインの流通が再開したら元の整形外科に戻る人のため確保しているわけじゃないのです。
その点ご理解の上、ご協力をお願いします。
2025.01.24 カテゴリー|トリガーポイント注射, 医療に関する迷信
整形外科で「骨や軟骨が神経を圧迫しているせいで痛い。」という説明をよくうけると思いますが、あれ嘘だから。
神経は電線で痛みのセンサーじゃないから、圧迫しただけじゃ痛みは出ません。
圧迫で神経が損傷された場合、痛みじゃなくて麻痺が出ます。
神経生理学的に間違いのない事実なのに、臨床の現場ではなぜか無視され続けています。
「ヘルニアが神経根を圧迫して坐骨神経痛になっている」という説明も間違いです。
ヘルニアは痛みと関係ないです。
一般に坐骨神経痛といわれている痛みの原因は中殿筋や小殿筋の筋痛症です。
臨床の現場では、ヘルニアがあるのに痛みが全然ない人や、逆にまるでヘルニアによる神経根障害のような痛みなのにヘルニアが見つからない人もたくさんいます。
ヘルニアは全然消えてないのに保存療法だけで痛みが消えてしまう人もたくさんいるし、逆に手術でヘルニアをきれいに切除したはずなのに痛みが取れない人もいます。
ヘルニアが痛みと関係ないと考えればこれらの矛盾も解消されます。
Twitterで上記内容のツイートをしたら、わかりやすい体験談をいただいたので紹介します。
しょうたろ@zefiro285
整形外科でヘルニアと診断された腰痛「もっと腹筋・背筋を鍛えれば再発しない」と言われても何度となく再発。カイロプラクティックに行ってみたら「中殿筋が硬い(むしろ鍛え過ぎ)」と言われ揉みほぐしてストレッチしたら、すっかり再発しなくなりました。
麻呂・麿@154cm!@Y1Vxm
実母は脊柱管狭窄&坐骨神経痛の診断で10年以上整形外科に通院し車椅子に、ブロック注射までしても改善されず手術しかないと言われましたが、知り合いに進められた接骨院の診断は、脚の筋肉の固まり3ヶ月通院で歩ける様に。
正に軟骨による神経の圧迫による痛みではありませんでした。
これこれ、これです。
整形外科医は骨と軟骨ばかり診て筋肉が診られないから、患者さんが接骨院や代替療法に逃げちゃうのよ。
ちなみに腹筋と背筋を鍛えれば腰痛が再発しないという説明も根拠ないからね。
素人が腹筋や背筋の筋トレをすると余計腰やお尻の筋肉を痛めますよ。
腹筋や背筋を鍛えれば再発しないなら、腰痛で引退するスポーツ選手はいないよ。
2024.10.01 カテゴリー|トリガーポイント注射, ビオチン療法
整形外科医からディスられちゃったよ。
トリガーポイント注射やビオチン療法が意味ないんだってさ。
手術を受けても治らなかった患者さんをトリガーポイント注射でずいぶん救っているけどね。
皮膚科の標準療法で治らなかった患者さんをビオチン療法でずいぶん救っているけどね。
ほとんどの医者が、この整形外科医のようにトリガーポイント注射やビオチン療法を馬鹿にしてやらないから、困った患者さんが県外からもたくさん来てます。
トリガーポイント注射もビオチン療法も点数が低すぎて、全然儲からないよ。
余計な検査、必要ない手術をした方が全然儲かるよ。
やらないけどね。
整形外科の標準治療なんて、ざっくり言えば、
痛いところのレントゲンとMRIをとって、画像所見に異常がなければ、とりあえ痛み止めと湿布を出して、それで良くならなければ精神科に紹介。
画像所見に異常があれば、とりあえず痛み止めと湿布を出して、それで良くならなければ手術して、それでも良くならなければ精神科に紹介。
画像に写らない筋肉の痛みという概念がないから、無駄な検査無駄な手術ばかりやってる。
トリガーポイント注射もビオチン療法も値段も安いし、副作用もほとんどありません。
どっちが患者さんに貢献しているのかな。
先日来た患者さんも、2ヶ月以上前から腰痛があってだんだんひどくなってきているのに、整形外科で2週間おきにロキソニンとモーラステープが出るだけで、注射どころかリハビリ(物理療法)もしてくれなかったそうです。
でも、クリニックは物理療法の高齢者でいつも満員だそうです。。
いわゆるサロ医*。
潰れればいいのに。
*サロ医とは、高齢者のサロンになっている医療機関の蔑称、または湿布(サロンパス)を出すだけの整形外科医の蔑称です。
2024.06.10 カテゴリー|トリガーポイント入門, トリガーポイント注射
トリガーポイント注射が効かない患者さんもいます。
以前はそういう患者さんによくよく症状を聞いていました。そうするとたいてい少しはよくなっているんです。
そんなときは患者さんに「痛みは脳で感じるので、考え方次第で大きく変わります。例えば、痛みが10%くらいよくなった場合、お陰様で少しよくなったと喜べる人はそのあとどんどんよくなりますが、まだ90%も痛いから良くなってないと落ち込む人は、いつまで経ってもよくなりません。良くなったところを探して前向きに治療を受けましょう。」と絵やグラフも描いたりして時間をかけて説明してました。
でも、そういう患者さんはたいていこの説明に納得してくれないから、ほとんどはそれきり来なくなるんです。 時間をかけての説明は無駄に終わることがほとんどでした。
中にはGoogleレビューに「持論を展開するばかりでひとつもよくならない」と悪口を書く人もいます。
そもそも、良くなった症状を喜べるか、残っている症状で悲しむかは生まれ持っての性格の問題だから、私が10分くらいかけて説明したって、変わらないですよ。やっとそのことに気がつきました。
なので、最近は「3回トリガーポイント注射しても効果を実感できない人は、治療が合ってないので、残念ですが私には治せません。」と説明してます。 冷たいようですが、お互いの時間と医療費を無駄にするよりはよいと、その分の時間を私の治療で良くなる患者さんに当てた方が良いと考えてます。
これが私のやり方なので、批判は受け付けません。
2024.05.27 カテゴリー|トリガーポイント注射
先日のコンペでご一緒した社長さん。
片方の首から背中から腕にかけて痛みとしびれがあるのですが、看護師の奥さんから「整形外科はレントゲン撮って湿布が出るだけだからかかっても無駄。」と言われてるので、整骨院に通っているそうです。
触診させてもらったら棘下筋の筋痛症でした。
整骨院でもそう言われているそうです。
筋痛症を知らない整形外科から筋痛症を知っている整骨院に患者が流れてしまうのは仕方がないことですね。
MRIが登場してから整形外科はどんどん間違った方にすすんでいる気がします。(骨折や外傷の治療を除く)
私が整形外科医になりたての頃のベテラン整形外科医は、触診して「ばあちゃん、これは筋の痛みだよ。痛い筋に注射してやっかんな。」と説明して、局所麻酔薬を筋肉の圧痛部に注射していました。
ところが、MRIが登場したことにより、今までみつけられなかった構造上の異常が見つけられるようになりました。人間は誰しも見えないものよりも見えるものに信じたくなるものです。
痛みと関係ない構造上の異常を見つけて、それが原因だと決めつけるようになりました。(椎間板ヘルニア、半月板損傷、腱板損傷、関節唇損傷など)
そして目に見えない筋の痛み(筋痛症)は、その存在さえ忘れされてしまいました。
結果、整形外科医は「レントゲンと撮って湿布を出すだけだからかかっても無駄」な存在になってしまいました。
嘆かわしいことです。
2024.05.13 カテゴリー|トリガーポイント入門, トリガーポイント注射
寝違えは、棘下筋の筋痛症です。
棘下筋にトリガーポイント注射をすれば治ります。
マッサージをしたり温めたりしても良くなります。
棘下筋にトリガーポイントができると、首が動かせなくなったり、腕がしびれたりします。
理由はわかりません。
人体なんてわからないことばかりです。
日本整形外科学会のウェブサイトの寝違えについてページでは、棘下筋について一言も触れておらず、見当違いで意味不明瞭な説明に終始しています。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/sprained_neck.html
整形外科医は、運動器の専門と自称しながら筋肉を診れないので、画像所見で骨や軟骨や靱帯などに異常がないと診断が出来ません。
だから、寝違えや肩こり、ぎっくり腰などのありふれた病気なのに画像所見に異常がない疾患については、説明も治療もうまく出来ないのです。
わからないのに、わかったつもりでいる偉い先生が書いたガイドラインより、目の前の患者に起きている現象と自分の経験のほうが大切だと、私なんかはそう思います。
2024.05.13 カテゴリー|トリガーポイント入門, トリガーポイント注射
みんながよく言ってる坐骨神経痛。
そんなのねえから。
ほとんどが中殿筋や小殿筋の筋痛症だよ。
例えるなら「けつこり」。
小殿筋にトリガーポイントが出来ると、おしりから太ももとふくらはぎの外側にかけて痛みとしびれがでます。
中殿筋にトリガーポイントが出来ると、おしりから太ももとふくらはぎの後ろ側にかけて痛みとしびれがでます。
坐骨神経の走行に沿って痛みが出るので坐骨神経痛と言いますが、坐骨神経が痛くなっているわけじゃありません。
本当の神経痛なんて、帯状疱疹後神経痛以外ほとんどありません。
皆さんが神経痛だと思っている痛みのほとんどが、筋肉に出来たトリガーポイントが原因の筋痛症なのです。
だからトリガーポイント注射をすれば良くなります。
トリガーポイント注射以外でも、マッサージをしたり温めたりすれば筋肉のこりがほぐれて良くなります。
遠すぎて当院に通えない患者さんは、筋痛症のことが全然わかってない画像診断して薬を出すだけの整形外科にかかるより、筋痛症の勉強をしていて患部を直接治療してくれる接骨院に行ったほうが良くなる可能性が高いと思います。