HOME > 院長BLOG > 医療事故“リピーター医師”の衝撃について

院長BLOG

医療事故“リピーター医師”の衝撃について

2024.11.21 カテゴリー|その他の治療について, 医療に関する迷信

先週見たNHKのクローズアップ現代が衝撃の内容でした。

患者は避けられないのか 医療事故“リピーター医師”の衝撃

https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic139.html

たった8ヶ月で8件もの医療事故を起こした医師の衝撃のレポートです。

中でも、ドリルで馬尾神経を引っ張り出しってしまった術中の動画が悪夢のような衝撃でした。
あれ1回だけで、手術が怖くなって普通は外科医をやめます。
それを8件なんて、本当にヤバいです。

脊椎の手術に限らず、丁寧な止血による視野確保が外科手術の基本の中の基本です。
あんな血だらけで何も見えない状況で、硬膜の近くをドリルで削るなんて、目隠しして高速道路を運転するくらいの狂気の沙汰です。
執刀医だけでなく指導医も相当ヤバいです。

私も勤務医の頃は同様の手術を行っていましたが、必ずベテランの脊椎外科専門医についてもらっていました。

 

このリピーター医師は、以下の漫画のモデルです。

脳外科医竹田くん

https://dr-takeda.hatenablog.com/

竹田くんは下手くそなのに手術が大好きで、患者さんを次々と壊していきます。

フィクションじゃなくて事実を元にしているから恐ろしいのです。

 

クロ現や漫画で得られる教訓は、「むやみに手術を勧めてくる医者は信用するな。」です。

整形外科の場合、腰、首の手術は基本的にやらないほうがいいです。
(腫瘍、骨折、感染、脊髄症を除く)
人工膝関節全置換術と人工股関節全置換術は手術成績が良いので、おすすめです。

私自身は自分で手術をするわけじゃないから、「やりたいから」とか「儲かるから」という理由で手術を勧めたりしません。

でも、病院の医師は「手術がやりたいから」とか「病院が儲かるから」という理由で手術を勧めてくることがあるので、手術を決める前に手術をやらない開業医に一度相談することをお勧めします。
そもそも腰痛の原因が腰部脊柱管狭窄症とする診断自体間違ってるんだけどね。

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ