2026.03.05 カテゴリー|その他の治療について
「外向的で活発に活動し、かつリラックスしている人は認知症を発症する可能性が低い」ということが、スウェーデンのワング博士らの10年くらい前の医学研究で確認されています。
ワング博士らは、認知症でない78歳以上の509例に対して、ライフスタイルや性格の特徴について質問表による調査と、健康診断による6年間の追跡調査を行いました。性格に関する質問では、神経症的傾向(悩んだり落ち込んだりし易いかどうか)と外向性(活動的で社交的かどうか)を測定しました。神経症的傾向を有する人は、情緒不安定と消極的になりやすく、神経質あるいはイライラしやすいうえ、些細な問題に対して逃走または逃走反応を起こす傾向が見られました。一方、リラックスしている人は冷静で自己肯定的で、外向的な人は社交的、活動的、楽観的でした。ライフスタイルに関する質問では、社会との豊富なつながりを有しているか、レジャーや団体活動に定期的に参加しているか否かを判定しました。
調査期間中に144例が認知症を発症しました。解析の結果、リラックスしている人のほうが、神経症的傾向を有する人と比べて認知症が発症する危険性が50%も低かったそうです。また、外向的性格を有し、活動的なライフスタイルを維持している人は、内向的で社会と孤立または積極的にかかわっていない人より認知症が発症する危険性がより低くなる可能性があることがわかりました。
要するに、性格が明るくて、社交的で旅行やグランドゴルフなどに毎日忙しく出かけているような人はボケにくいということです。周りにいるお元気なおばぁちゃんやおじいちゃんを見ればこのことが良くわかります。
大きな病気をしたり、足腰が痛かったりすると外出することが億劫になり、社会と関わりが減ってしまいます。その結果、家の中でボーっとすごすことが多くなり、体の活動も脳の活動も低下してしまい考え方もネガティブになり、ぼけてしまうのです。逆に言えば、社会に出て老人会や町内会などの活動に積極的に参加するようにしていればボケが予防できるということです。そのためには若いうちから地域社会とのコミュニケーションをとっておいたほうがいいでしょう。「引きこもり」や「ニート」のような生活をしているとすぐにぼけてしまいます。
私の両親もすでに80代半ばですが、平日は父親はパークゴルフとカラオケ、母親はバードゴルフやクロッケーやカラオケと毎日のように出かけています。おかげで元気もりもりでボケる気配もありません。
認知症にならないために、積極的に外出しましょう。足腰が痛くて無理なら、当院で治療をうけましょう。年のせいだとあきらめずに、死ぬまで元気に活動しましょう。それがボケない秘訣です。