2022.05.19 カテゴリー|トリガーポイント入門, トリガーポイント注射
腰痛のほとんどは大腰筋や中殿筋に出来たトリガーポイントが原因です。
なので、腰痛の患者さんに痛む場所を聞けば、たいていすぐにトリガーポイントを見つけることが出来ます。
しかし、まれにですが仙腸関節部に横に走る索状のコリコリが痛みの原因の患者さんがいます。
(下図の赤線)
こんな所にこんな方向に走る筋肉はないので、私の中で「(謎の)コリコリ性腰痛」とよんでいました。
エコーやMRIで調べてみようかと思いましたが、トリガーポイント注射すれば治るので、患者さんによけいな負担をさせるのもどうかと思い検査してませんでした。
昨日の夜、私の右腰が痛くなりました。
ゴルフのやり過ぎが原因だと思います。
どこが痛いのか自分で触診してみたら、私にも謎のコリコリがあることを発見しました。
これはチャンスと、今朝自分でエコーを当ててみました。
矢印で指している部分がコリコリです。
筋繊維のように見えます。
腰背筋膜の下で仙棘筋(腸肋筋+最長筋)の上に仙棘筋と直交する方向に走る筋肉のようです。
でもね、解剖の教科書をいくら見てもこんな筋肉書いてないんだよね。
何十人に1人しかないような珍しい骨や筋肉がある人がいるます。そういう筋肉や骨を破格とよびます。代表的なものは外脛骨です。この筋肉も破格の一種なのかもしれません。
「(謎の)コリコリ性腰痛」ではなくて「珍しい筋肉に出来たトリガーポイント性腰痛」かもしれません。
でもはっきりとはわからないから「コリコリ性腰痛」のままでいいや。
ちなみに、エコーは自分で出来ましたが、トリガーポイント注射は自分では打てないところだったので、奧さん(看護師)に打ってもらいました。おかげでほとんど治りました。