2012.6.05 カテゴリー|その他の治療について
以前から骨粗鬆症と腰痛で通院している患者さんが3か月ぶりに来院しました。
「しばらく来なかったけど、どうしたんですか?」
「ろっ骨が折れたので接骨院に通っていました。」
「えっ、ろっ骨骨折ならうちでも治療できますよ。」
「え~知らなかった。」
「・・・・・・」
この患者さんは、整形外科で骨折の治療ができることを知らなかったようです。
以前には、やはりずっと骨粗しょう症で通っていた患者さんが、手の甲をカマで切ってしまい、うちでは治療できないと思って、外科も標榜している内科の医院に通っていたこともありました。
どうも、整形外科の専門分野を知らない人が意外とたくさんいるようです。
整形外科は、骨や関節、筋肉や神経などの運動器の病気やけがの専門家です。
事故や転倒による骨折や脱臼、スポーツによる筋肉や腱や靭帯の障害、肩こりや腰痛などの筋肉の痛み、肩や膝などの関節の痛み、末梢神経の障害による手足のしびれ、骨粗しょう症などの骨の病気、骨肉腫などの骨や筋肉にできる腫瘍、そして切り傷や擦り傷などのケガを専門にしています。
骨折の治療は整形外科医が最も得意とする分野です。接骨院でも骨折の治療を行っていますが、接骨院ではレントゲンがとれないので、骨折を見逃してしまう可能性や、不適切な治療を行ってしまう可能性もあります。
浅い切り傷は外科系の医師ならば誰でも縫うことができますが、深い傷で筋肉や腱や神経などを損傷している場合は整形外科医でなければ治療できません。なので、切り傷を負って深さがわからないときは、最初から整形外科を受診したほうがよいでしょう。