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院長BLOG

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赤ちゃんの顔のヤケド

2012.3.27 カテゴリー|湿潤療法

 先週、顎から首にかけて火傷を負った3か月の女の子の赤ちゃんが受診しました。

 おかあさんが抱っこしているときに誤って、マグカップに入ったお湯をこぼしてしまったそうです。

 急いで、近くの皮膚科を受診しました。皮膚科では消毒を受けてハイドロコロイド剤を貼ってもらったようです。

 お母さんが恐る恐る皮膚科医師に「アトが残りますか?」と聞いたところ、その皮膚科医から、

「残るに決まっているだろう!」

 と言われたそうです。それで心配になり、ネットで調べて、当院を受診しました。

 顎から首にかけての浅い2度の熱傷でした。

「湿潤療法できちんと治療すれば、目立つようなアトは残らないと思いますよ。」

 と説明したところ、お母さんはとても安心したようです。

 念のため毎日通院してもらい、熱傷の状態によって被覆材を変更しながら湿潤療法を続けました。治療開始から6日目できれいに皮膚が出来ました。

 今後は、皮膚が乾燥しないようにしばらくワセリンで保湿してもらいます。また、日焼けをすると色素沈着が残ることがあるので、今年の秋ぐらいまでは日焼けさせないように説明しました。

 すごくきれいに治ったのですが、デジカメをとることを忘れてしまいまい、画像で見せることができないのが残念です。いつも治ってからデジカメで撮っておくんだったと思うんですよね。 

テニス選手の手首痛もトリガーポイント注射で良くなりました。

2012.3.26 カテゴリー|トリガーポイント注射

3月11日のブログで紹介した。将来有望なテニス選手が、先日再診してくれたので経過を報告いたします。
http://bizmail.itp.ne.jp/blg/nishibori-seikei?year=2012&month=3&day=11


 右手首に痛みがあり、近くの整形外科からTFCC損傷と診断され、治療を受けていましたが、症状がよくならずに当院を受診しました。

 私の診断は、軽いTFCC損傷と前腕の筋筋膜性疼痛症候群でした。前腕から手首にかけて5か所の圧痛点にトリガーポイント注射を2回行いました。

 その結果、鉛筆が持てないほどひどかった痛みはほとんどなくなり、テニスができるようになり、海外遠征でも活躍できたそうです。

 また、23日に紹介した臀部の筋肉痛の患者さんも昨日受診しました。

http://bizmail.itp.ne.jp/blg/nishibori-seikei?year=2012&month=3&day=23
 

 3か月前から苦しんでいた歩行時の左臀部痛が、トリガーポイント注射1回でほとんどよくなったそうです。

 首や腰、腕や脚の痛みのほとんどが筋肉に出来たトリガーポイントが原因です。トリガーポイント注射でよくなります。
 

足首の捻挫は早期にしっかり治療しましょう

2012.3.26 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

 足首の捻挫は、ほとんどの人が経験するありふれたケガです。

 しかし、捻挫を甘く見てはいけません。

 軽い捻挫だからときちんと治療せず痛みを我慢していると、痛みが慢性化していつまでたっても痛みがとれなくなることがあります。

 逆にきちんと治療すれば、かなりひどい捻挫でも1週間以内に痛みがなくなります。

 当院の捻挫の治療はシーネによる固定をして、すぐに痛みを無くすことを基本にしています。かなりひどい捻挫でもシーネで固定すると、痛みがかなり軽減します。

 3日後にシーネを外して歩いてもらい、痛みがなくなっていれば、そのままシーネを外します。痛みが残っている場合はさらに3日間シーネ固定します。

 捻挫をしたら、痛みを我慢せず、なるべく早く痛みをとることが大切です。

 痛みを我慢していると、痛みのために患部の血流が悪くなりさらに痛みがひどくなる痛みの悪循環に陥ります。その結果、痛みが慢性化していつまでも痛みがとれなくなるのです。

 慢性化した捻挫の痛みにはトリガーポイント注射がよく効きます。患部の血流がよくなる加圧トレーニングもお勧めです。


 

ねえ聞いてよ!

2012.3.23 カテゴリー|その他

今日も「ふれラジいばらき金曜日」で梅嶋さんに投稿メールを読んでいただきました。


ラジオネーム ぼりぼりぼりいいいいいいい

 

いつもメールを読んでいただきありがとうございます。

 

実は私は県内で整形外科医院を開業しております。

 

腰痛やひざ痛の治療のために定期的に痛み止めの注射に通っていただいている高齢の患者さんがたくさんいます。

 

しかし、患者さんの中には近所のおばちゃんなどに

 

「痛み止めの注射をすると骨が弱くなる。」とか

 

「痛み止めの注射をすると癖になる。」とか言われて、心配になり治療をやめてしまう方がいます。

 

私がいくら、そんな心配はないことを説明しても、

 

医療のプロである私の話より、近所のおばちゃんの話の方が説得力があるらしく、全然聞く耳を持ってくれません。

 

そんな時は「ねえ聞いてよ」と心の中で叫んでいます。 

筋肉痛の治療法を知らない整形外科医

2012.3.23 カテゴリー|トリガーポイント注射

 80歳の元気なおじいちゃんが、3か月前にウォーキング中に急に左臀部が痛くなり、それ以後100mくらいしか歩けなくなりました。

 某総合病院の整形外科を受診し、腰部脊柱管狭窄症の疑いがあるといわれ腰椎MRIをとりましたが、MRIでは何も異常がなかったそうです。(80歳で腰椎MRIで何も異常がないということ自体ものすごく稀なことですが。)

 MRIで異常がないので、ただの筋肉痛だから、自然と治るのを待ちましょうと言われ、何も治療をしてもらえなかったそうです。

 様子を見ていても、痛みが引かないので当院を受診しました。触診の結果、左臀部の中臀筋に圧痛のあるしこり(トリガーポイント)を認めました。

 筋筋膜性疼痛症候群と診断し、トリガーポイント注射を行いました。

 この患者さんの場合、もしMRIで腰部脊柱管狭窄の所見があったらきっと手術を勧められていたことでしょう。よけいな手術を受けないで済んだことは患者さんにとっては幸いでした。

 筋肉痛だから何も治療をしないというのは、運動器疾患の専門家としてどうかと思われるかもしれませんが、このことでこの整形外科医を責めることはできません。

 なぜなら、ほとんどの整形外科医が筋肉痛の治療方法を知らないからです。 

 私自身も加茂淳先生の著書「腰痛はトリガーポイントブロックで治る」を読むまで、筋肉痛について何も知りませんでした。

 今の整形外科の研修は、画像診断と画像診断で分かった構造的異常を手術で治すことに重きを置いていて、筋肉痛などのありふれた疾患については何も教えてくれません。

 というか、研修医を教えている指導医自体が、慢性の筋肉痛の治療について何も知らないのです。

 筋肉に出来たトリガーポイントが原因で、痛みやしびれなどの症状が出る筋筋膜性疼痛症候群という病気があること、整形外科を受診する患者さんの多くが実は筋筋膜性疼痛症候群であることを、ほとんどの整形外科医は知らないのです。
 
 

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