2012.9.04 カテゴリー|トリガーポイント注射
70代の男性
3か月前から、胡坐をかいていると両足底がしびれるようになりました。2週間ほど前から、痺れと痛みが悪化して、辛くなってきたため、当院を受診しました。しびれや痛みは、じっとしているほうが強く感じて、夕方に特にひどくなるそうです。合併症として、高血圧と狭心症と緑内障があります。
両足背動脈の拍動は良好でした。足底には圧痛点を認めず、両ヒラメ筋に強い圧痛点を認めました。
ヒラメ筋の筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と診断して、圧痛点にトリガーポイント注射を行いました。
1週間後に受診した際には、痺れも痛みもかなり改善していました。
足底の痺れを訴えている高齢者はたくさんいます。そのほとんどは、ヒラメ筋などのふくらはぎや足底の筋肉のMPSが原因と思われます。この患者さんのように、症状が出てすぐにトリガーポイント注射などの治療をすれば、ほとんどの場合すぐに良くなります。しかし、足底の痺れで受診する高齢の患者さんは、すでに何年も痺れを我慢してから受診して来る人がほとんどです。何年も我慢すると、症状が慢性化してしまい、なかなか治すことが出来なくなります。
痛みやしびれは慢性化する前に、すみやかに消してしまうことが大切です。