2012.10.29 カテゴリー|その他の治療について
成長痛とは
子供(3~5歳くらい)が夕方から夜になると膝などの痛みを訴えるが、朝になるとケロッとしており、検査をしても原因が見つからない。このような時に「成長痛」と診断されます。成長痛という名前が誤解を招きやすいのですが、骨の成長とは無関係です。
成長痛の症状
膝の裏側、太股、ふくらはぎ、足首などを痛がります。どこが痛いのかはっきりしない場合もあります。痛みの特徴は夜(特に就寝前)になると痛み、朝にはケロッとしている事です。
成長痛の治療
子供の成長とともに治りますので、基本的にはほおっておいてもかまいませんが、成長痛は昼間の遊び疲れに加えて、親や周囲の人からかまってもらいたい気持ちの表現とも言われています。家庭環境の変化(弟ができた、母親が仕事を始めた)があるような時などは特にそうです。ですから、子供の訴えを無視せずに、積極的にスキンシップをはかる事も大切なことです。湿布をしたり、暖めたり、マッサージをするなどは自由にしてかまいません。
成長痛の原因
小さな子どもは、「さみしい」「不安だ」「怖い」などの精神的ストレスを感じると、太ももからふくらはぎにかけての筋肉の一部が痙攣するのだろうと思います。大人でも、ストレスを感じると、肩こりや腰痛がひどくなることはよくあります。子どもの場合、精神的なストレスをどう処理して、どのように訴えたらよいかわからないため、痛みと言う形で表現するのだと思います。
実際、成長痛で受診するお子さんのほとんどに、もっと小さい赤ちゃんの弟や妹がいます。弟や妹にお母さんをとられてしまってさみしい気持ちが、痛みとなって表れるのでしょう。
なので、子供が成長痛で痛がっているときは、お母さんが抱っこしてあげて、痛いところを撫でてあげれば、たいてい痛みが治まります。
注意点
足の痛みを訴える原因は成長痛ばかりではありません。昼間も痛がったり、歩き方がおかしい場合、次第に痛みが強くなるような時には、一度は医療機関(整形外科が担当します)を受診し、適切な指示を受けるようにして下さい。