2012.11.02 カテゴリー|トリガーポイント注射
58歳の男性
6年前から、腰痛と両下肢の痺れが出現し、某総合病院で腰部脊柱管狭窄症と診断されました。
4年前に、腰椎椎弓切除術(腰の骨を削って神経への圧迫を除く手術)を受けましたが、痛みも痺れも改善しませんでした。
2年半前に、腰椎固定術(金属で腰の骨を固定する手術)を受けましたが、痛みやしびれはさらに悪化しました。
2年前に、ネットでMPSについて知り、当院を受診しました。
受診時は、痛みとしびれのため歩行も歩行器なしでは歩行できない状態でした。
上図のように、腰部と左ふくらはぎにトリガーポイントを認めました。
週1回、トリガーポイント注射に通ってもらいました。また、リリカの内服も開始しました。
3か月後には、痛みはかなり改善し、杖で歩けるようになり、職場にも復帰しました。
この患者さんのように、腰の手術を受けても治らない、あるいはしばらくはよかったけど半年くらいしたら元に戻ってしまったという患者さんはたくさんいます。
それは、ほとんどの整形外科医が、骨の変形を治すことばかり考えていて、筋肉の痛みやしびれ(MPS)があることを知らないからです。