2013.3.01 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
10歳の女の子
体育で、サッカーをしていて右足首をひねって受傷しました。痛くて右足がつけないため、片足ケンケンをしながら当院を受診しました。
右足首の外くるぶしを押すと痛がりますが、腫れは認めませんでした。レントゲン上も異常はありませんでした。
診断は骨端線損傷です。
上の図の矢印の先の部分に線が入っているのがわかると思います。これは骨端線とよばれる部位で、成長軟骨があります。
大人の場合、足首をひねると、靭帯を損傷します。外傷による靭帯損傷を捻挫と言います。
しかし、子供の場合、靭帯より骨端線のほうが構造的に弱いので、足首をひねると靭帯ではなく骨端線を損傷します。これを骨端線損傷と言います。
受傷当初は歩けないほど痛がっている場合が多いですが、3日間ほどしっかり外固定すれば、痛みを残さず治ります。
(成長軟骨の損傷がひどい場合は、手術が必要になったり、後から成長障害を起こす場合もあります)