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MPSかと思ったら帯状疱疹だった一例

2013.6.10 カテゴリー|その他の治療について

80歳女性

 

2週間前に田植えをした後から右臀部が痛くなったと、当院を受診しました。

 

レントゲンには異常なく、症状と経過から、臀部の筋肉の筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と診断しました。

 

トリガーポイント注射を打とうと、臀部の皮膚を露出したところ、2㎜くらいの小水疱が10個くらいありました。

 

痛みの部位と小水疱がある分節が一致したため、帯状疱疹と診断しました。

 

ただちに、抗ウイルス薬(バルトレックス)の内服を開始しました。

ついでに中臀筋のトリガーポイントにトリガーポイント注射もしました。

 

1週間後、痛みも小水疱も改善していました。

 

帯状疱疹は、早期に治療しないと帯状疱疹後神経痛が残ってしまいます。

 

今回の症例では、注射をするために臀部を露出しなければ、小水疱に気が付かづ、帯状疱疹を見逃すところでした。

 

高齢者の疼痛の診断においては、触診だけでなく視診も大切ですね。

 

患部を見もせず触りもせず、レントゲンやMRIの画像ばかり見ていると、見逃してしまいます。

 

帯状疱疹

http://www.med.or.jp/forest/check/taijo/index.html

 

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