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10年以上も前から糖質制限をしている薬剤師さん

2013.7.05 カテゴリー|糖質制限

10年以上も前から糖質制限をしている茨城県内で薬剤師をしている方からメールをいただきました。 

 

西堀先生、初めまして。

 

薬剤師の〇〇と申します。

貴院のホームページ、先生のblogを読ませていただきました。

 

茨城県にも「胸を張って紹介できるドクターがいたんだ。ほんとにうれしい。」というのが、私の感想です。

今後も、「患者さんの利益のために」ご活躍くださいますようお願い申し上げます。

 

私は、糖尿病ではないのですが、10年ほど前から糖質制限をしてきました。当時の体重は、0.1t近くありました。

 

現在は、ラグビーをしていた高校時代の体重に戻り、70kg±1kg(H:172cm)で、快調です。

 

きっかけは、たくさんのDM患者さんがちっとも治らない・・・

 薬をしっかり飲んで、ひもじい思いまでして、ひたすらカロリー制限をして、言われるままに、やりたくもない運動をして

・・・でもなんで少しづつ悪くなるんだろう・・・。

 特に、肥満傾向の方は、減量、減量で苦労している。

毎日、そんなことを思いながら仕事(患者さんに薬を飲め飲めというだけのヘンな仕事)をしていました。

 

そんなころ(10数年前)、某国立病院のある管理栄養士の方が、指導しておられたダイエットが、私の人生を変えるきっかけになりました(大袈裟失礼)。

 

その内容は「ゆで卵ダイエット」。3食をゆで卵と葉野菜だけで2週間過ごすというものでした。

 

当時私は半信半疑。私を慕ってくれる患者さん達にうさんくさいことはさせられないと真剣に思ったことが懐かしい・・・。

 

そこで私がおこなったことは、患者さん達とやったことは・・・。毎食前と毎食後2時間に血糖値を測ること。

 当時は今ほど血糖測定は気楽にできるものではありませんでした。測定器は、インスリンを使う人しか持ってなかったし。

 

お彼岸におはぎを食べたときなんかは、みんなでびっくりしたりしてました。

 不思議だったのは、ゆで卵とレタスとキャベツでは、DMの皆さんも、私も食後血糖値がほんの少ししか上がらない・・・。

 それから、みんなおもしろくなって、内緒でがっつり出前のカツ丼を食べて測ったり・・・がーんと上がって驚いちゃって。

 

当時は、「糖質制限」と言う言葉を知らなかったので、うまく表現できず・・・、風当たりが強くて、たいへんでした。

 

ロジックがなかったので、ただただ、私の仲間が、次の採血でいい結果を出してHbA1cについて、先生に怒られないようにするために、血糖値の上がらない食事をみんなで考えました・・。

 

当時の私の心配は、毎日6~12個くらいゆで卵を食べるために、コレステロールはどうなっちゃうんだろう・・・ということでした。

 今でこそ、だいじょぶだから・・・って言ってあげられますが(苦笑)。

 

ただ、その頃、私は、島泰三先生の

 ・アイアイの謎 どうぶつ社, 2002.4.

 ・親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る 2003.8. 中公新書

 に感銘を受けて、私たちの祖先の主食は「動物の骨だ」ということを信じ切ったので、米食わなくてもだいじょぶなんだよ・・といってました。

変人扱いされましたけど(大笑い)。

 

さらに、糖質吸収を遅らせる植物を見つけてきて、食前に煎じて飲んでもらったり(αーG.I.効果が認められたもの)。

 これで、下がればだんだん薬も減ると思うよ・・。合併症にもならなくて済むじゃんか・・。が、口癖みたいでした。

 決して、保健医療を否定するどこぞの民間療法みたいのを始めたのではなくて、食事療法の変形というスタンスでした。

 

そんなこんなで、みんなでいろんなことをしていたら、ある病院の理事長から文書で医療の妨害をするな・・・という内容の脅しを受けて・・・、

医師会・薬剤師会経由で総轄したいと思う・・・みたいなお言葉をいただきました。

 

好結果に、医師が患者に理由を尋ねたら、患者さんは、「前の薬局でいろいろ教えてもらってるから・・・」と話したようなんです。

 

常々、お医者さんには内緒で、食事を工夫しようね、と言っていたんですが、悪いことをしているなんて、みんな思わなかったせいか、平然と話してくれたみたいで・・。

 

私は、食事療法の新しいスタンスですからという説明にうかがったのですが、

「ろくに勉強もしない薬剤師ふぜいが何をしている。うちには栄養士がいるんだから、余計なことするな。」

と言うニュアンスのことを、回りくどい言い方で言われました。

 

私の方にも悪いところはあったのかなあと考えたりもしましたが、これ以上は、歩み寄ろうとしても無駄だな・・・と強く感じました。

  

糖質制限という言葉が歩き出してくれて、ほんとによかったなあと心から思います。

 「まず言葉ありき・・・」というのを実感しています。

 「いいものはいい」と言ってのけられる医師が増えてくれそうで、これからの医療に期待する私です。

 

西堀先生を始め、江部先生、夏井先生しかり・・・、患者にとっては、光明です。

 

お忙しい中、このような拙文をお読みくださいまして、感謝いたします。

 

これから、日々、先生のことを皆さんに紹介させていただきます。

 

今でも糖質制限に対する糖尿病専門医の抵抗が強いのに、10年前ではさぞかし大変なご苦労をしたと思います。

しかし、いずれ糖尿病治療はカロリー制限から糖質制限にパラダイムシフトすることは間違いありません。

その時には、脅しを入れてきたごじゃっぺ理事長を、心の底から見下してやりましょう。

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