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イボを焼かずに治す

2013.12.13 カテゴリー|その他の治療について

 手や足に出来るイボの正式名称は尋常性疣贅です。

 尋常性疣贅とは、ヒトパピローマウイルスにはたくさんの種類があり、大別して皮膚型と粘膜・性器型に分けられます。尋常性疣贅は、皮膚型のウイルスが皮膚に感染して、良性腫瘍の「いぼ」ができる病気です。

 一般的には、液体窒素を綿棒に含ませて、6〜7回、凍結と融解を繰り返す凍結療法を行いますが、痛いことと治癒率の低いことが欠点です。とくに、角質の厚い爪のまわりや足底では治りにくく、この場合はブレオマイシンの局所注射を行いますが、これもかなりの痛みを伴います。
 電気焼灼や炭酸ガスレーザーで蒸散させることもありますが、瘢痕を残すことがあります。

 

 当院ではイボの治療に液体窒素や電気焼灼や炭酸ガスレーザーなどは使用していません。というかこれらの設備が当院にはありません。

 当院のイボ治療は、ダクトテープヨクインニンで行っています。

 ダクトテープはその名の通りダクト(通風管)を修理するためのテープです。このダクトテープを1日1回イボの上にはってテーピングテープで固定します。

 ヨクイニンは漢方薬で主成分はハト麦です。ヨクイニンにはイボに対する免疫反応を高める効果があり、飲むことでイボが早く消えます。副作用はほとんどありません。

 

 イボはウイルス感染症です。通常、体に感染したウイルスは免疫反応により、体から排除されます。ところが、イボのウイルスは真皮の中にうまく忍び込んで免疫反応を逃れています。だからなかなか消えないのです。ダクトテープを貼ることで、ダクトテープに含まれる化学物質が皮膚に炎症を起こさせ、その結果局所の免疫反応を惹起して、イボのウイルスをやっつけてくれるのだと考えられています。

 液体窒素や炭酸ガスレーザーもダクトテープと同じで局所に凍傷や熱傷を起こして免疫反応を惹起させています。違いは液体窒素や炭酸ガスレーダーは痛いけど、ダクトテープは全然痛くないということです。

 

 痛くないイボ治療を希望される方は是非当院を受診してください。

 まあでも、イボなんてほっとけば忘れたころに自然と治るけどね。

 

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