2014.5.23 カテゴリー|その他の治療について
陥入爪は足の親指の爪を深爪して、その結果爪が周囲の肉に食い込んで炎症が起き、そこにばい菌が入って、すごく腫れて痛くなる病気です。
爪が肉に食い込むことが原因なので、くいこまないようにテーピングで固定する方法で治療していますが、この方法の欠点は治るまで時間がかかることです。陥入爪になる患者さんの多くはスポーツをやっている中学生です。そのような患者さんは、試合が近いとか、練習を休みたくないとかの理由で、1日でも早く治してほしいと思っています。このような場合は、局所麻酔をしてから食い込んでいる爪を切除する方法で治療しています。
陥入爪では上の図のように、爪の端が肉に食い込んで、そこが炎症をおこして赤く腫れています。
麻酔をかけてこの赤く腫れている肉をどかすと、下の図のように爪の端がとんがっていて肉に食い込んでいます。
このとんがっている爪が諸悪の根源なので、下の図の青い斜線部のように眼科用剪刃で爪の端を丸く切ります。
爪を切った後は、ヘモスタパッドを当てておきます。お風呂に入るときはずして、そのあとは絆創膏も何も貼らずにキズを乾燥させるようにしてもらっています。乾燥させることで腫れている肉が壊死して小さくなります。
この方法で、ほとんどの場合、翌日から痛くなくスポーツが出来るようになります。しばらくして爪が伸びてきて、また再発する患者さんがたまにいますが、その場合はまた同じ方法で治療します。そうこうしているうちに、部活を引退してスポーツをしなくなると再発しなくなります。
中学校の部活は実質たった2年しかないので、なるべく休ませない方法で治療してあげたいと思っています。