2014.10.30 カテゴリー|その他
今日はこのブログの紹介
http://blogos.com/article/97578/
労災保険未加入の事業所では、被災した従業員に対し「うちは労災保険の対象外」とか「治療費は払うから保険証で治療してきてくれ」とか、労災隠しを図ろうとするのである。
だが、これに従った場合、従業員自身も不正の片棒を担いだとしてペナルティを受ける場合がある上、労災扱いであれば治癒するまで無期限で補償が受けられたり、後遺症が残った場合には障害補償年金を受け取ったりすることもできるにも関わらず、それらの手厚い補償を受ける権利を自ら放棄することになるのだ。
会社の言いなりに、労災隠しをしようとする患者さんがたくさんいます。労災隠しは犯罪です。労災隠しをして得をするのは会社だけで、患者さんは大損します。労災なのに、それを隠して健康保険で治療を受けることは、健康保険に対する詐欺行為です。会社の言いなりになって犯罪者になってはいけません。
数年前のことです。S川急便のセールスドライバーが仕事中に足首を骨折して当院を受診するときに、会社の指示で労災とばれないように、制服を脱いで下着姿で受診したことがありました。そんなことされても労災だってバレバレだったので、労災保険で診療しました。この患者さんの場合、手術が必要なひどい骨折だったので、手術ができる病院に紹介しました。その後の経過は詳しくわかりませんが、リハビリを含めると相当長い期間の治療と休業が必要だったろうと思います。もしかしたら後遺症が残ってしまったかもしれません。当院が労災だと見抜けず、S川急便のもくろみ通り労災隠しが成功していたら、この患者さんは受けられるはずの補償が受けられず、大損害を被っていたことでしょう。
たまに、必死になって労災隠しをしようとする会社があるけど、そういう会社は労災保険をちゃんと払ってねぇんだなきっと。労災保険も払わないような人間には事業をする資格も、人を雇う資格もねぇよ。
でもまさか大企業のS川急便が労災保険を払ってないってことはさすがにないだろうけどね。なんで労災隠しをしようとしたのかな?労基署にばれたらまずいようなやましいことでもやってんのかしら?