2015.7.08 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
40代の男性
スポーツ中に転倒して右鎖骨を折りました。救急病院で鎖骨バンドで固定を受けてから、近所の整形外科医院で治療を受けました。ベテランの院長先生は「鎖骨バンドによる保存療法で何とか治るだろう」といっていたそうです。受傷から18日目にその医院を受診したときは院長が不在で、若い医師の診察を受けました。その若い医師はレントゲン写真を見るなり、「これは鎖骨遠位端骨折といってくっつきにくい骨折です。転位が大きいのですぐに手術を受けた方がいいです。」と言い出しました。患者さんはびっくりして不安になって、すぐにググって、翌日当院を受診しました。
受診時のレントゲンです。
鎖骨遠位端骨折じゃねぇし
普通の鎖骨骨折だし
すでに仮骨ができて骨がくっつきはじまっているし
このまま変形癒合しても鎖骨は元の形に戻るし
手術なんか全然必要ねぇし
と心の中で思ったことを、丁寧な言葉に変換して患者さんに説明しました。
この若い医師は大学病院から手伝いに来ていたそうです。大学病院では手術するような骨折しか治療しないからね。鎖骨骨折が手術しなくてもくっつくことや、多少ずれていても問題ないことを知らないんだろうね。
やっぱり医者は経験が大事だよね。