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外科医が手術中にマスクをつける理由

2022.08.08 カテゴリー|新型コロナ

ブラックジャックも大門美智子も手術中はマスクをしてますね。

でもあれ、コロナ感染予防のためじゃないですからね。

術者が話をしたときに唾液が飛びます。いわゆる飛沫ですね。唾液には1gあたり1,000万個の細菌が含まれています。唾液が術野に入ると細菌もいっしょに入って術後感染の原因になってしまいます。だから唾液を飛ばさないためにマスクをしているのです。

また、手術中に術野から患者さんの血液が飛び散ることもあります。患者さんの血液には肝炎ウイルスやHIVウイルスなどの接触感染するウイルスが含まれていることがあります。飛び散った血が、口や鼻の粘膜につくことで術者がウイルス感染をおこすことがあるので、その予防のためにマスクをしているのです。

マスクが予防できるのは飛沫や血液などマスクの編み目より大きなものだけです。

新型コロナウイルスの感染経路が飛沫感染や接触感染だったら、マスクも多少は感染予防の効果があったでしょうが、新型コロナウイルスの主な感染経路は空気感染です。

感染者が吐く息とともにコロナウイルスが空気中に吐き出されます。その空気中に漂っているコロナウイルスを吸い込むことで感染してしまうのです。

コロナウイルスはマスクの編み目よりはるかに小さいので、マスクをしていても息を吸うときにコロナウイルスも空気といっしょに吸い込んでしまいます。2重にしようが3重にしようが同じことです。どうしてもコロナウイルスを吸い込みたくないなら、口と鼻にサランラップで覆ってください。窒息で死んでしまいますけどね。

上に書きましたが、唾液には1gあたり1,000万個もの細菌が含まれています。これがマスクに付着してどんどん増殖していきます。超汚い。顔に雑巾つけているようなものです。

世界中がマスクに感染予防効果がないことを認めて、ノーマスクで生活しているのに、日本はいつまでも無意味な感染対策を国中で続けている。情けなくて涙が出る思いです。

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