2013.2.06 カテゴリー|ビオチン療法
56歳の男性
5年前に両手両足に膿疱が出現し、皮膚科で掌蹠膿疱症と診断され、最強のステロイド「デルモベート」を処方されましたが、症状は改善しませんでした。2か月後に、胸鎖関節や腰に激痛が出現したため、当院を受診しました。
ただちに、禁煙をしてもらい、ビオチン療法を開始しました。
1か月後には痛みがなくなり、2か月後には膿疱もほとんどなくなりました。以後、当院でビオチン療法を続けていました。
今年のお正月に、会合がありタバコの煙が立ち込める部屋に2日間いなければいけませんでした。その直後、両手両足に膿疱が多数出現しました。受動喫煙により、掌蹠膿疱症が再燃してしまったのです。
掌蹠膿疱症の患者さんにとって、タバコの煙は有毒ガスそのものです。職場や会議室や宴会場など、人が集まるところは全面禁煙にしなければ受動喫煙は防げません。喫煙者の中にはポイ捨てをするなど、モラルが低い人が少なからずいます。こういう人たちに非喫煙者への配慮などはとても期待できません。
「禁煙法」を制定して、喫煙スペースを法的に限定する必要があります。