2013.4.09 カテゴリー|トリガーポイント注射
77歳男性
1週間前に力仕事をした後からだんだん痛くなり、頸が動かせなくなり受診しました。
頸椎レントゲン(上の写真)では、老化現象によるひどい変形を認めました。
しかし、この変形は痛みとは関係ありません。
痛みの原因は力仕事により損傷された筋肉です。
実際に、下図の部位にトリガーポイント注射をしたら、1回で痛みが10分の1以下になりました。
骨の変形が原因で痛いのならば、手術をして骨の変形を治さなければ、痛みがとれるはずがありません。
変形した骨が神経を圧迫して痛いのならば、やはり手術をして、神経に対する圧迫を取り除かなければ、痛みがとれるはずがありません。
この患者さんの頸椎の変形は、1週間前におきたのではなく、おそらく10年以上前からあるはずです。骨の変形が原因で痛いのならば、10年前からずっと痛いはずです。
普通に考えて、力仕事をした後に痛くなるのは、骨や神経ではなく筋肉です。
レントゲンでどんなに変形していても、痛いのは骨や神経ではなく筋肉なのです。