2013.5.07 カテゴリー|その他の治療について
リウマチ性多発筋痛症
リウマチ性多発筋痛症は、リウマチという名前が使われていますが、関節リウマチとは違う病気です。一般に50歳以上、とくに60歳以上の高齢者に起こる原因不明の病気で、体幹に近い部分の筋肉の痛みやこわばりが主な症状の慢性炎症性の疾患です。
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10T20100.html
70代の女性
ある朝から首の痛みが出現し、次の日の朝には首が支えられないほどの激痛になったため、当院を受診しました。
レントゲン上は老化現象以外の異常はありませんでした。
37度弱の微熱を認めました。
高齢者・急激で激烈な首の痛み・微熱・血液検査でCRPの上昇
これらの症状がそろえば、リウマチ性多発筋痛症と診断できます。
しかし、当院には検査室がないため、血液検査の結果は早くても翌日の朝にならないとわかりません。
その結果を待っていたのでは、それまでの間、患者さんは激痛を我慢しなければいけません。
それではかわいそうなので、見切り発車的に、ステロイド(PSL10㎎)の内服を開始しました。
(実際CRPは6.11mg/dl(正常値0.2mg/dl以下)と上昇していました。)
ステロイドを飲み始めてすぐに痛みは改善していき、1週間後にはほとんど無くなり、CRPも正常値になりました。
以後は、症状とCRPの値をみながら、ゆっくりと少しずつステロイドの量を減らしていきました。