2013.11.25 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
8歳の女の子
学校で電車ごっこをしていて、将棋倒しになり、左親指が変な方向に曲がってしまい受傷しました。
来院時のレントゲン写真です。
親指の付け根にある骨端線(成長軟骨)のところが曲がってしまっています。(左母指基節骨基部骨端線損傷)
このままでは、親指が曲がって成長してしまうので、元に戻す必要があります。
そこで、「骨が曲がっているから、麻酔の注射をしてから元に戻しましょう。」と説明しました。
しかし、これが大失敗!
注射という言葉に過剰に反応して、「いやだ!いやだ!注射したくない!注射怖い!」と泣き出してしまいました。
一番細い針で、なるべく痛くないように打つからと説得しても全く聞く耳を持ってもらえません。
仕方がないので、無麻酔で戻すことにしましたが、これまた「怖い!怖い!」と大騒ぎ。
20分以上説得してようやくレントゲン室に入ってくれました。
レントゲン室で、テレビレントゲンを見ながら整復したら、2秒くらいであっさり整復できました。痛みもあまりなかったようです。
整復後のレントゲンです。
きれいに整復できました。
説得に20分、整復は2秒でした。
最初から注射とかなにも言わないで、そのままレントゲン室に連れて行って、いきなり整復しちゃったほうが良かったのかもしれません。
でも、いつもいつも今回みたいに簡単に整復できるとは限りません。
小さな子供相手でも、わかりやすく説明して、納得してもらってから治療するようにしています。
だまし討ちみたいな治療や、無理やり押さえつけての治療は、子供のトラウマになっちゃうし、トラブルの原因になりますから。
相手が赤ちゃんの場合は、親にしか説明しないけどね。