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トリガーポイント注射入門 はじめに

2014.3.06 カテゴリー|トリガーポイント入門

 前回のブログを書いていてトリガーポイント注射は整形外科よりむしろ内科医など専門外の医師を中心に広めていった方が普及が早まるのではないかと気が付きました。その後、ではどうすれば専門外の先生に広められるか考えていました。そして、誠に図々しいのですが、私のトリガーポイント注射のノウハウを簡単に分かりやすく紹介することが一番いいだろうと思いました。

 

 トリガーポイント注射は圧痛のある筋肉のしこりに局所麻酔を打つだけです。危険性はほとんどありません。唯一あげるとすれば背部や胸部に打つ際の気胸に注意しなければいけないことくらいでしょうか。

 

 トリガーポイントを見つける上での注意点は、患者さんが症状を訴えている部位とトリガーポイントが一致しないことが多いということです。その点については、今後症状別にトリガーポイントの見つけ方を書いていきたいと思います。でも、体中のあちこちに痛みがあるような方の場合、一個一個探していたら大変なので、そのような方には「押して痛いところに自分で印をつけてきてね」と言って、ある程度トリガーポイントの目星をつけてもらっています。

 

 私がトリガーポイント注射に使用している局所麻酔薬はネオビタカインシリンジ5mlです。ネオビタカインは注入時の痛みが少ないのが特徴です。しかし、茨城県ではネオビタカインシリンジを1度に3本以上使用すると保険で減点対象とされてしまうので、10ml以上必要な場合は、1%キシロカインを混ぜています。1か所に0.5~2ml位注射します。注射の量は、場所や痛みの強さによって変更しています。ぎっくり腰などの急性の強い痛みの場合は、1か所に5ml以上打つこともあります。一度に30か所以上注射する場合もあれば、1か所しか打たない場合もあります。何か所打っても、保険点数は80点(800円)しかもらえません。消炎鎮痛処置35点も同時に算定できますが、外来管理加算(52点)は算定できなくなります。

 

 針は首や背中など浅いところに打つ場合は26Gの皮内注射用の針で、腰や臀部、ふくらはぎなどのやや深いところに打つ場合は25Gの針で、太った方の臀部などかなり深い場所に打つときは23Gのカテラン針を使用しています。

 

 トリガーポイント注射を始める前に少なくとも加茂淳先生の「トリガーポイントブロックで腰痛は治る」だけは読んでおきましょう。なぜトリガーポイント注射で様々な痛みがとれるかの理論的な部分がわかると思います。そんなわけで、ここではトリガーポイント注射の理論的な部分は説明しません。

トリガーポイントブロックで腰痛は治る!

 

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