2014.7.24 カテゴリー|トリガーポイント注射
80代の社交ダンスが大好きなおばあさん
左膝が自然と痛くなったため、当院を受診しました。レントゲン上は異常はありませんでした。
ダンスのやり過ぎによる、左膝の筋痛症と診断し、トリガーポイント注射を3回ほど行いましたが、痛みがとれませんでした。
患者さん本人が某総合病院の整形外科に紹介してほしいと希望してきたので、紹介状を書きました。
その某総合病院でMRIをとり、「たいした異常はない」と言われた翌日には痛みが消えたそうです。
こんな小さな医院の医者が、いくら骨に異常がないから筋肉の痛みだと説明しても、納得できず、痛みに対する不安が消えなかったのでしょう。
大きな病院で精密検査をうけ、異常がないと言われたことで、安心し不安が消え、痛みも消えたのです。
腰や膝の痛みのほとんどは筋肉の緊張が原因です。
ストレスや不安があると精神が緊張します。精神が緊張すると筋肉も緊張します。そうすると痛みがひどくなるのです。
MRIで異常がなく安心したことで筋肉の緊張がなくなったのです。
薬理学的に効果が期待できない、「飲むヒアルロン酸」とか「ぐるぐるぐるぐるグルコサミン」で痛みが取れる人がいるのも、「これを飲めば痛みが取れる」という思い込みが、精神の緊張を和らげ、筋肉の緊張も和らげてくれるからです。