2014.11.21 カテゴリー|ビオチン療法
タイトルは映画の「桐島 部活やめるってよ」のもじりです。他意はありません。
ビオチン療法の第一人者である本状第一病院の前橋賢先生が、今年の9月末に病院を辞めたそうです。
前橋先生のところに通っていた患者さんの元に、9月下旬に病院から突然手紙が送られてきて、そこに「前橋先生が9月いっぱいで病院を辞めることになったので、紹介状がほしい患者様は病院に申請してください(要約)」と書かれていました。そして、ビオチン療法をやってくれる医師のリストも添えられていました。(そのリストに当院は載っていませんでした。)
しかし、患者さんがリストに載っている病院に電話で問い合わせたところ、ほとんどの病院から前橋先生と同じ治療はできないと断られたそうです。困り果てて、ネットで調べて当院を受診した患者さんが何人もいます。
当院では基本的に前橋先生と同じ治療をしています。違いがあるとしたら、ステロイドをあまり使わないようにしていることと、薬の一包化をしてないことくらいですかね。
ステロイドをあまり使わない理由は、ステロイドを使いすぎると皮膚が薄くなって割れやすくなり、かえって手のひらや足の裏の痛みがひどくなるからです。ステロイドは皮膚炎の症状を一時的に緩和するだけで掌蹠膿疱症が治るわけではないので、かゆみや痛みがひどいときだけ塗ってもらうようにしています。
薬を一包化しない理由は、ビオチンと一緒に出すビタミンCは、光に当たると効果が弱くなってしますからです。
あと、禁煙してない患者さんを怒鳴ったりもしません。ただ「禁煙しなきゃ絶対に治らないよ」と冷たく言うだけです。
前橋先生が突然辞めた理由がいまいちわかりません。前橋先生はかなりのご高齢なので、健康上の理由で辞めたのかと思っていましたが、そうではないようです。ちなみに病院からの手紙には「遠隔地の患者様が多く対応が困難になったため」と書かれてありました。意味不明です。