2015.7.28 カテゴリー|トリガーポイント注射
はじめに書いときますが、私は小さいときから感想文が苦手です。本を読んで感想を書けといわれても「面白かった」あるいは「面白くなかった」くらいしか感想が思いつかないたちだからです。高校時代に「華岡青洲の妻」を読んで感想文を書いたのですが、現国の先生に「いったい何を読んだらこんな文章になるのかわからない」と酷評されて、ちょっと落ち込んだ経験もあります。
で、この本に関してですが、面白かったです。
著者の小林誠先生は外傷の治療が専門の整形外科医です。腰痛や膝痛に対してはずっと教科書やガイドラインに書いてある標準治療を行っていましたが、東日本大震災の時に米国在住の日本人医師がボランティアで来日して、トリガーポイントに針を刺す治療を行っているのを見て、トリガーポイント治療に興味を持ちました。そこで、トリガーポイント注射の発案者であるトラベル博士の著書などで勉強して、治療にトリガーポイント注射を取り入れたらびっくりするほど効果的だったので、みんなに紹介しますよーって感じの本です。
整形外科で標準的な治療を受けても良くならなかった人が、接骨院やマッサージ、鍼灸やカイロや整体などの代替医療で良くなるのことがあるのはなぜか?それは、ほとんどの整形外科医は筋肉が原因の痛み(筋筋膜性疼痛症候群)があることを知らないけど、代替医療をしている人たちは知っているからです。
大学病院准教授という立場の方が、トリガーポイント注射について紹介してくれると、私みたいな田舎の開業医と違って説得力があるから、10年後くらいにはもっとトリガーポイント注射が認知されているかもしれませんね。