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胸腰椎圧迫骨折は、最初のレントゲンに写らないことがある

2016.4.05 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

 80代の女性

 3日前から自然と背中が痛くなり当院を受診しました。

 レントゲン上、第9胸椎の圧迫骨折を認めたので、テリボン皮下注を行いました。

 下図の青い矢印が第9胸椎

12560a.jpg

 1週間後、痛みはだいぶ楽になったようですが、念のためもう一度レントゲンを撮りました。

 すると、前回のレントゲンでは異常がなかった第7胸椎に圧迫骨折を認めました。

 下図の赤い矢印が第7胸椎、上図の写真と比べてつぶれていることがわかると思います。

12560b.jpg

 今回の痛みの原因はこちらの第7胸椎圧迫骨折で、前回のレントゲンで認めた第9胸椎圧迫骨折は古い骨折だったようです。

 骨粗鬆症がある高齢者の圧迫骨折は、最初のレントゲンでは写らないことが良くあるので、痛みが続いているときは再度レントゲンを撮り直した方がいいです。

 経験と勘から骨粗鬆症による圧迫骨折の可能性が高いと判断した場合は、レントゲン上で骨折がはっきりしなくてもテリボン皮下注をうって、早期に痛みを取って上げたほうがいいんじゃないかなと思っています。

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