2016.6.06 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代の男性です。
9年前から痛風で当院に通院している患者さんです。
いつも腰が痛そうに歩いていますが、腰痛について私に相談してきたことは一度もありません。
治療の押し売りになると嫌なので、こちらから腰痛について聞いたりもしませんでした。
先日、当院の事務員があまりに痛そうなので声をかけました。
事務員「腰が痛そうですけど大丈夫ですか?」
患者さん「腰は痛いけど仕方がないんだ。40年以上前に、医者に『椎間板ヘルニアだから手術しないと治らない。手術しないなら一生痛みとつきあっていくしかない』と言われたんだ。」
事務員「でも、医学は40年前より進歩しているから治せるかもしれませんよ。」
患者さん「いや、周りの人を見ても腰の手術をして良くなった人を見たことがないから手術はしたくない。」
事務員「手術以外の方法、たとえば注射とかで治るかもしれませんよ。」
患者さん「いや、もうあきらめているからいいんだ。」
とりつく島もないって感じでした。
トリガーポイント注射で治る可能性もありますが、本人が治療を希望していないのではやりようがありません。
40年前に医者が、悪気がなく言った一言がきっかけで、この患者さんは「手術しないなら一生痛みとつきあっていくしかない」と思い込んでいるのです。
医者による怖い洗脳です。