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慢性疼痛に対する整形外科の治療満足度は20%だって、やばくね

2017.2.21 カテゴリー|トリガーポイント注射

 先日、慢性疼痛に関する治療の勉強会に参加してきました。

 その中で、講師の先生が提示したデータがやばかったので紹介します。

 慢性疼痛で治療中の患者さんに治療満足度をアンケート調査したものです。

 その結果、治療満足度は、ペインクリニックが約80%、接骨院と鍼灸院が約60%、そして整形外科がたった20%でした。

 これ、マジでやばくないですか?

 

 理由はわかっています。

 ほとんどの整形外科医が、骨や軟骨の構造異常が慢性疼痛の原因と勘違いしているからです。

 だから、MRIやCTを行って、必死になって構造異常を探そうとします。

 たまたま構造異常が見つかると、それが痛みの原因と断定して手術などで構造異常を治そうとします。

 しかし、その構造異常は慢性疼痛とは無関係なことが多いので手術をしても治りません。

 構造異常が見つからなければ原因不明です。

 原因不明なので、ろくに説明もなく薬や湿布を出して終りです。

 構造異常が原因だと思っているので、コンピューターの画面ばかり見ていて、患者さんに見ることも触ることもしません。

 これじゃ、治療満足度20%も仕方がないです。

 

 ペインクリニックの先生は慢性痛の原因が脳や筋肉の機能異常だと知っているので、そのことを説明して患部を見て、触診し神経ブロックやトリガーポイント注射をしてくれます。

 接骨院や鍼灸院の先生も、患部を直接触って治療してくれます。

 だから治療満足度が高いのです。

 

 数日前に当院を受診した60代の患者さん。

 1年くらい前から右殿部からふくらはぎの痛みがあり某総合病院の整形外科にかかっていました。画像所見で異常が無く坐骨神経痛と言われて痛み止めをもらっているけど、全然よくならなかったそうです。

 診察するために、「ズボンと股引を脱いでベットに寝てください」と指示すると、「前の病院の先生は、コンピューターの画面ばかり見ていて、ズボンを脱がすどころか、痛いところを触ろうともしなかった。」と驚いていました。

 

 日本では昔から治療のことを「てあて」といっていました。

 「てあて」とは、患部に手を当てることです。

 治療者の原点を忘れてしまって、コンピューターの画面ばかり見ていてるから、治療満足度が低いのです。

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