2017.5.16 カテゴリー|トリガーポイント注射
70代の女性
10年前に腰痛と下肢のしびれが出現し、つくば市にいた手術が大好きな先生に、腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けました。
術後も症状がすっきりしなかったため、翌年には同じ先生に頸椎の手術も受けました。
その後も症状が残っていましたが、3年前から痛みやしびれがひどくなりました。
手術をしてくれた先生や心療内科を受診して投薬治療を受けていましたが、症状は悪化する一方でした。
テレビでトリガーポイント注射の特集を見て、3月下旬に当院を受診しました。
初診時、長く続く痛みのため表情は暗く、時に涙を流していました。
腰や太ももやふくらはぎにトリガーポイントを認めました。
「トリガーポイント注射をするば必ず良くなります。」と説明してトリガーポイント注射を行いました。
夜もよく眠れないと言うことなので、前医から処方されていた睡眠導入薬を中止してリボトリールを処方しました。
1回目の注射で少し良くなりました。
2回目の注射でだいぶ良くなりました。
表情も明るくなり。体力回復のために加圧トレーニングも始めました。
「必ずよくなります。」とか、通常は言わない台詞です。
医学に絶対はないので、「必ず」という言葉は使ってはいけないと、先輩医師から教わりました。
ただ、今回の患者さんは、長引く痛みのため生きる希望も失っているような状態だったので、勇気づけるために「必ず」という言葉をあえて使いました。
ある意味「賭け」でしたが、うまくいって良かったです。