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ドッジボールによる投球骨折

2012.10.01 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

12歳の女の子

 

 地元のドッジボールチームのエースとして活躍していました。1か月くらい前から、投げるとき右上腕に痛みを感じていました。7月のある日、ドッジボールを投げたときにバキッという音がして、腕が動かなくなりました。当日、当院を受診しました。レントゲン上、上腕骨骨幹部の骨折を認めました。投球骨折です。投球骨折は野球選手に多く、ドッジボール選手の投球骨折は非常に珍しいです。

 

 転位が大きかったので、手術が必要と判断しました。当院では対応不可能なので、水戸医療センター病院に紹介しました。3日後に水戸医療センターで経皮的鋼線固定術をうけ、その3日後には退院して、当院に再紹介されました。下の写真が、手術後の写真です。すごく上手な手術をしてもらえたと思います。

7768手術後.jpg

 

 経過は良好で、手術後2週でギプスを外し、手術後4週で仮骨が出来たことを確認して、鋼線を抜去しました。

 

 鋼線を抜去した直後は、肘はほとんど動きませんでしたが、リハビリはせず、自宅のお風呂で自分で動かす練習をするように指導しました。4週間後にはほぼ元通り動くようになりました。(子供の場合、乱暴なリハビリをすると、骨化性筋炎になり、かえって重篤な後遺症を残すことがあります。)7768 8週間後.jpg

 

 実は、僕も大学時代に投球骨折になっています。当時、野球部に所属していましたが、運動音痴のため、完全に戦力外でした。でも、少しはチームに貢献したいと思い、毎日バッティングピッチャーをしていました。多いときには300球くらい投げていました。そのうち、上腕に痛みがでたので、大学病院の整形外科を受診しましたが、異常なしといわれたので、そのままバッティングピッチャーを続けていました。ある日、バキッという音とともに上腕骨が折れました。すぐに大学病院の救急外来を受診して、整復操作を受けました。整復操作を受けたときの痛さといったら、「なんでも白状するから許してください」と思うほどでした。1時間近く整復操作を受けても結局整復できなかったため、そのまま入院しました。1晩入院したら、自然と整復されたため、手術はせず、機能的装具で治療を受け、3週間後には退院しました。

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