2012.12.02 カテゴリー|医療に関する迷信
昨日かいたブログ「糖尿病の人は、痛みを我慢してもウォーキングをしたほうがいい」は迷信の続きです。
https://nishibori-seikei.com/blog/2012/12/post-137.html
現在、糖尿病専門医の間では、食後高血糖が大きな問題として注目されています。従来は空腹時血糖をコントロールしてきたのですが、それだけでは不十分で、食後血糖をできるだけ低く抑えることが大切だというのです。その理由は、食後高血糖が心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を引き起こす危険因子として確立されたからです。
ウォーキングで食後高血糖を抑えるには、食後すぐにウォーキングをする必要があります。それも、1日3回毎食後ウォーキングしなければ意味がありません。余程暇な人でなければ無理ですね。
江部先生によれば、30分のウォーキングで、血糖値が20~60㎎下がるそうです。糖尿病の方は、糖質を1g摂取すると、血糖値が3㎎上昇すると言われています。糖質の摂取を20g減らせば、食後高血糖は60㎎減ることになります。糖質20gは、お米のご飯にすると約50g分です。茶わん1杯が約150gなので、ご飯の量を3分の1に減らすだけで、ウォーキングを30分したのと同じだけ、食後高血糖を抑えることができます。
毎食後、ウォーキングするくらいなら、ご飯の量を少しだけ減らしたほうが、ずっと楽ですよね。