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膝に水が溜まる女子中学生

2012.12.11 カテゴリー|その他の治療について

14歳の女子中学生

 

春ごろに、バスケ中にダッシュしてターンした時にガクッとなり左膝痛が出現し、当日、当院を受診しました。

 

徒手検査で、靭帯不安定性はなく、可動域制限もなく、レントゲン検査でも以上ありませんでした。膝蓋骨の内側に圧痛を認め、また膝蓋骨に不安定感を認めたため、膝蓋骨亜脱臼と診断し、テーピングによる固定と、松葉づえによる免荷で治療して、1週間後に再診してもらう予定でした。

 

膝蓋骨亜脱臼

http://www.medical-certificate.net/164/168/post_542.html

 

ところが、それきり来院しませんでした。

 

8か月後に、再度受診しました。バスケをすると膝に水がたまるというのです。

 

「ばあちゃんじゃないんだから、膝に水が溜まったりするわけないじゃん。」

と言って、左膝を診察したら、本当に水が溜まっていました。

で、よく見ると、関節鏡手術を受けた痕がありました。

 

「実は、4月に先生に診てもらった後で、某総合病院で半月板切の手術を受けました。」

と言われました。

 

正直言って、カチンときました。

(俺の診断が信用できなくて、よそに行って、勝手に手術を受けてきて、結果が思わしくないから、治してくれって、あまりにも人を馬鹿にしてるだろ!)

と思いましたが、顔にも口にも出しませんでした。

(顔にはちょっと出ていたかもしれませんが・・・・)

 

「手術で関節内をいじったので、滑膜が炎症を起こしているのでしょう。来年引退して、バスケをやめれば、自然と治るでしょう。でも、詳しくは手術をしてくれた先生に聞いてください。」

と答えました。

 

僕は、彼女の左膝の痛みの原因が半月板損傷だったとは思いません。

そもそも、僕は半月板損傷は痛みの原因にならないと考えています。

半月板には神経が走っていないので、半月板が損傷されても痛みの電気信号は発生しないからです。

 

彼女の場合、某総合病院でMRI検査を受けて、半月板損傷が見つかり、それが原因だろうと診断されて手術を受けることになったのでしょう。

でも、MRIで見つかった半月板損傷と、今回の痛みは無関係だったろうと思います。

 

あのまま当院に通院していれば、手術をすることなく、3週間くらいでバスケに復帰できたろうし、もちろん、後から水が溜まったりすることもなかったと思います。

 

僕自身が、もっと地域で信頼されていれば、彼女が他の病院を受診することはなかったでしょう。

地域でまったく実績がないまま、落下傘で開業して5年

地域の信頼を得るには、まだまだ努力が必要なようです。

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