2013.5.16 カテゴリー|その他の治療について
50代男性
3か月前から歩くと右足首の内側に痛みが出るようになりました。
2か月前に某総合病院の整形外科を受診しました。レントゲンを撮ってもらった結果
「骨には異常ないので、痛み止めで様子をみてください。」
と言われました。
痛み止めを飲んでも治らないため、先日、当院を受診しました。
内くるぶしの少し下に圧痛と腫脹を認めました。
腱鞘炎と診断し、圧痛部にステロイド注射をしたらすぐに良くなりました。
大病院ではほとんどの場合、初めて受診した患者さん(新患)は、若手の医師(研修医など)が担当しています。
なぜなら、部長クラスのベテラン医師はすでに大勢の患者さんを担当しているため、新患に手が回らないからです。
患者さんの病状を診断するうえで最も重要なものが経験です。
若手の医師には経験が不足しています。それを補うためレントゲンなどの画像所見に頼ります。
それで、画像所見に異常がないと診断がつけられないので
「痛み止めで様子をみてください」となります。
私を含めて、ほとんどの開業医は、大きな病院の部長や副部長を歴任したベテラン医師です。
診断技術においては、大病院の若手医師より優れています。
また、経験上、自分の限界がわかっているので、手に余ればしかるべき医療機関に紹介してくれます。
救急車を呼ぶほどの急病でなければ、最初は開業医にかかったほうがいいですよ。