2014.9.04 カテゴリー|トリガーポイント入門
50代の女性
3年前から掌蹠膿疱症があり、近所の皮膚科でビオチン療法を受けて、皮膚炎は良くなりましたが、1年くらい前から前胸部痛がひどくなり、ボルタレンなどを飲んでも痛みが取れず眠れないということで、2ヶ月前に当院を受診しました。
タバコを20本吸っているということだったので、直ちに禁煙をしてもらって1ヶ月経過をみましたが、痛みはとれませんでした。胸骨角の中心よりやや右側に強い痛みと腫脹を認めたので、ダメ元で同部にトリガーポイント注射をして、トラマール(オピオイド系鎮痛薬)の内服も開始しました。
1回目の注射で少し痛みが良くなりました。
3回目の注射でだいぶ痛みが取れ、夜も眠れるようになりました。
胸骨角の周辺には筋肉はないので、筋肉ではなく靱帯にトリガーポイントができていたのだろうと推測します。
痛いところ(圧痛点)に局所麻酔薬を注射して、一時的にでも痛みを軽減させることで、痛みの悪循環を止め、痛みそのものを治すことができます。