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ミズイボは痛い思いをしてまでとらなくてもいい

2016.7.05 カテゴリー|その他の治療について

 当院のミズイボの治療法を紹介します。まずはミズイボの特徴についてまとめました。
 
①ミズイボはとっても、とらなくても半年から1年半くらいで自然と治るから、痛い思いをさせてまで取る必要はない。
 
②ミズイボは接触感染で伝染するので、一緒にプールに入っただけではうつらない。バスタオルやビート板などを共用するとうつる可能性がある。
 
③ミズイボを掻いて、湿疹やトビヒになった場合は、湿疹やトビヒに対する治療を行う必要がある。
 
以上から、当院ではミズイボのお子さんが来た場合、とってもとらなくても自然と治るし、プールに入っても大丈夫だから、痛い思いをしてまで取らなくてもいいことを説明します。
 
それでも、保護者がとることを希望した場合は、スピール膏を処方します。ミズイボにスピール膏を貼っておくと、3日くらいでポロッととれます。
 
今すぐにとってくれと希望されたときは、表面麻酔用のシールを貼って15分ほど待ち、麻酔が効いてからとります。それでも、とるときは痛がって、泣いちゃう子もいるので、私としては、なるべくやりたくないです。
 
また、成熟した大きめのミズイボはとれますが、まだ小さいミズイボはとれません。結局そのうちその小さなミズイボが大きくなるので、やはり痛い思いをしてまでとる意味はないです。 
 
ミズイボ周囲の湿疹やトビヒに対しては湿潤療法を応用した方法で治療します。
 
 
先日、「明日からプールに入れたいから今すぐミズイボをとってほしい」と3歳の女の子を連れたお母さんが受診しました。
 
しかし、女の子は診察室に入るときからお母さんにしがみついて大泣き。
 
上記のことをお母さんに説明して、無理にとる必要はないと説明しましたが、お母さんは「保育園でプールに入るためにミズイボをとってきてと言われた」の一点張りで、聞く耳がありません。
 
お母さんが女の子を何とか説得して、表面麻酔用のシールを貼るところまでは出来ましたが、いざミズイボをとろうとするとまた大泣き、大暴れでした。
 
私はお母さんにこう話しました。
 
「こんなに泣いている子を押さえつけてまで、ミズイボをとる意味はありません。むしろ、押さえつけられることによってトラウマになってしまうことの方が心配です。保育園のプールに入れてもらえないなら、プールを我慢させればいいだけです。それでもどうしても、ミズイボをとってほしいなら、私には出来ないので、他の皮膚科に連れていってください」
 
お母さんは「わかりました」と答えてお帰りになりました。
 
その後どうなったかはわかりませんが、たぶん他の皮膚科に連れて行ったんだろうなぁ。
 
かわいそうに・・・・・・

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