2016.9.26 カテゴリー|その他
今年の夏も岩間中学校から6名の生徒が職業体験に来ました。
せっかくなので、有意義なものにして上げようと、受付や診察室や加圧トレーニング室でそれぞれ出来る範囲で体験をしてもらいました。
また、隣の「ひまわり調剤薬局」にも協力してもらい、薬局の仕事も体験してもらいました。
私からは、医師や看護師以外の医療に関わる仕事(臨床工学師、放射線技師など)について、健康保険の仕組みについてなどを仕事の合間に説明しました。
採血の場面をみて気分が悪くなった生徒もいましたが、中学生たちにはそれなりに有意義な体験をさせてあげられたと思っていました。
しかし、先日送られてきたお礼の手紙を読んでがっかりしてしまいました。
なんと、6人の手紙の文面が、99.9%同じだったのです。
違っていたのは、
「特に看護師については自分が思っていたよりはるかに厳しい仕事でした。普段テレビなどで目にするものと体験してみるのとでは大きく違いたくさんの苦労があることを実感しました。」
という文の「看護師」のところが、それぞれ「「患者さんとの接し方」、「加圧トレーニング」、「薬剤師」、「理学療法士」、「診察」に変えてあっただけでした。
なんだかなぁ。うちに理学療法士いないし、加圧トレーニングをテレビで見ることあるけ?
例文を元に、仕方なく書いた感が丸出しです。
当院で体験したことは、彼らの心に、何も残さなかったようです。
彼らのために忙しい中で時間を割いて、いろいろと工夫した私や職員の好意はすべて無駄だったようです。
むなしいので、来年は職業体験の受け入れは断ろうと思います。
そもそも職業体験って必要ですか?
コンビニやスーパーで職業体験している生徒もいるけど、そんなの高校生になれば普通にバイトできるよね。
逆に医師や看護師など資格が必要な職業は、中学生なんかにやらせるわけにいかないから、見学しかできないよね。
大工さんなどの職人さんも技術が必要だし危険も伴うから、やっぱり見学しかできないよね。
受け入れる職場は迷惑、受け入れ先の調整をする先生は大変、中学生にとっては時間の無駄。
誰も得しない。
職業体験なんて止めたほうがいいよ。