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コラーゲンを食べても肌はきれいになりません

2017.5.01 カテゴリー|その他

 テレビの料理番組などで「この料理はコラーゲンがたっぷり入っているので、肌がきれいになります。」というフレーズを良く聞きますが、これはまるっきりデタラメです。老化とともに肌のハリがなくなるのは、確かに肌のコラーゲンが減っていくことが原因です。しかし、だからといってコラーゲンを食べれば肌のコラーゲンが増えるわけではないのです。
 
 コラーゲンは糖とアミノ酸が主成分のとても大きな化合物です。食べられたコラーゲンは小腸の中で糖とアミノ酸にバラバラに分解されてから体に吸収されます。吸収された成分は体の中で全く別の化合物に合成されて利用されます。食べたコラーゲンが都合よく肌のコラーゲンに元通りに合成されることは生理学的には100%ありません。
 
 そもそも肌のコラーゲンが減るのは老化によりコラーゲンを作る働きが落ちるからであって、コラーゲンの摂取が不足するからではありません。コラーゲンを食べればコラーゲンが増えるなら、髪の毛を食べれば髪の毛が増えるはずです。そんなことはありえません。同じことはヒアルロン酸やコンドロイチン酸、グルコサミンにもいえます。これらの成分を摂取しても、軟骨が増えたり、関節のすべりが良くなることは生理学的には100%ありえません。
 
 このようなことは、大学で生理学を学んだ者なら誰でも知っている事実です。食品会社や製薬会社の研究員なら当然知っています。知っているのに黙っていて、逆にマスコミを利用して間違った情報を流して、消費者をだまして売っているのです。消費者を馬鹿にしているのです。だまされてはいけません。

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