2018.2.16 カテゴリー|トリガーポイント注射
50代後半の女性
2週間前にお葬式に出てから両殿部と左下肢の痛みが出現して当院を受診しました。
特に朝起きたときや寝返りをしたときが痛いそうです。
10年前にも腰痛があり、別の整形外科を受診して、椎間板ヘルニアと診断されました。
その際に医師から「腰にヘルニアがある。爆弾を抱えているようなものなので、今後も気をつけてください。」と言われたそうです。
それで、そのヘルニア爆弾がまた爆発したのではと心配になり当院を受診したそうです。
「ヘルニアは腰痛と無関係です。痛みの原因はおしりの筋肉のこりです。朝起きたときに痛むのは寝ている間に筋肉が固まるからです。」
「ヘルニアがあるから爆弾を抱えているようなものだというのは、根拠のない呪いの言葉です。すぐに忘れてください。」
「筋肉のこりが原因なので、こっている筋肉に注射してこりをほぐせば良くなります。」
と説明して、下図の部位にトリガーポイント注射をして、リボトリールを処方しました。
しかし、「ヘルニアがあるから爆弾を抱えているようなものだ」というのは、今まで効いた中で一番ひどい呪いの言葉です。
そんなこと言われたら、不安で不安で仕方ないでしょう。
不安は痛みを悪化させ、希望は痛みを改善します。
不安を与えるような呪いの言葉を唱えることは、医者が一番やっちゃいけないことだと思います。