ギプス固定されていない関節はどんどん動かしましょう
2018.2.01 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
手首や足首、肘や膝の骨折では、骨がずれないようにギプスやシーネ(添え木)で固定します。
ギプス固定されると、心配になりギプス固定されていない関節まで安静に動かさないようにする患者さんがいますが、それは間違いです。
ギプス固定されていない動かせる関節はどんどん動かしてください。
特に手や足の指の関節を動かすことが重要です。
指を動かさないでいると、血の巡りが悪くなり、手や足がむくんできて、よけい指が動かしにくくなり、もっと血の巡りが悪くなる悪循環に陥ります。
血の巡りが悪くなると、痛みやシビレが出てきて、骨のつきも悪くなります。
最終的には指の関節が硬くなり動かなくなります。
骨はついたけど、指が動かなくなったのでは、かえって不自由が残り治療した意味がありません。
逆に、指をどんどん動かしていると、血の巡りが良くなって、むくみも無くなり、骨も早くつきます。
指はどんどん動かしてください。
また、最近は腕にギプスを巻いても三角巾固定をしません。
三角巾固定すると、肩を動かさなくなるので、肩の関節が硬くなり後で痛みが残ります。
現在使われているギプスは昔の石膏のギプスとは違い、軽くて丈夫なので、三角巾でつる必要はありません。
指や肩だけでなく、動かせる関節は肘も膝も股関節もどんどん動かしてください。