2012.6.25 カテゴリー|湿潤療法
8歳の元気な女の子が、坂道で転んで、おでこと鼻と左目の周りをすりむいて当院を受診しました。
キシロカインゼリーで鏡面麻酔をしてから、赤ちゃん用のおしりふきで、創をきれいに拭って、ハイドロコロイドを貼りました。
2日間は通院してもらい。創の状態が落ち着いたので、その後は自宅でハイドロコロイドの交換をしてもらいました。
6日後にはきれいに上皮化しました。
しかし、この上皮化した皮膚を日焼けさせてしまうと、黒く色素沈着が残ってしまうので、下の写真のように遮光テープを貼ってもらって、半年間は日焼けさせないように注意するように説明しました。
ただ、心配なのは、この子がキャンディキャンディクラスのお転婆だということです。
真夏の太陽のもと遊びまわって、気が付いたらテープがはがれていて真っ黒に日焼けしちゃうんじゃないかな?大丈夫かな?
2012.6.22 カテゴリー|湿潤療法
「新しい創傷治療」のホームページでミズイボの治療について紹介されていました。
http://www.wound-treatment.jp/title_new.htm
要点をまとめると
①ミズイボはとっても、とらなくても半年から1年半くらいで自然と治るから、痛い思いをさせてまで取る必要はない。
②ミズイボは接触感染で伝染するので、一緒にプールに入っただけではうつらない。バスタオルやビート板などを共用するとうつる可能性がある。
③ミズイボを掻いて、湿疹やトビヒになった場合は、湿疹やトビヒに対する治療を行う必要がある。
以上から、当院にミズイボの患者さんが来た場合、
とってもとらなくても自然と治るし、プールに入っても大丈夫だから、痛い思いをしてまで取らなくてもいいことを説明します。
それでも、保護者がとることを希望した場合は、スピール膏を1日貼ってふやかしてからとります。
ミズイボ周囲の湿疹やトビヒに対しては湿潤療法を応用した方法で治療します。
2012.6.22 カテゴリー|その他
今週も「ふれラジいばらき金曜日」にメッセージを送りました。
メッセージテーマは「名前」でした。
ラジオネーム ぼりぼりぼりいいいいいいい
今さん梅島さん
こんにちわ
内の三姉妹の名前は
上から、「あき」、「ゆき」、「さき」です。
響きがかわいくて、覚えやすく、漢字でかいたときに誰でも読めて、
そして、僕が好きな字である希望の「希」が入る名前ということで、
これらの名前に決めました。
でも、子供たちに自分の名前の由来を聞かれたときは
「あき」は、季節の秋に生まれたから「あき」
「ゆき」は、大雪が降った日に生まれたから「ゆき」
「さき」は、切迫早産で予定日より先に生まれそうになったから「さき」
と説明しています。
あきとゆきはこの説明に納得していますが、さきはいまいち納得していないようです。
最近は子どもに漢字で書いてあると、どう読むのかわからないような個性的な名前をつけることが流行っているようです。
DQNネームとかイラネームとかキラキラネームとかいうようです。
僕は自分の西堀(にしぼり)という苗字を、「にしほり」と間違って読まれるだけでムカつくので、
(実際、学生の時、小児科の教授に「にしほり」とよばれて、ムカッと来て「ほでなく、ぼです。ぼ。」と言い返したことがあります。←かなりなまいきですね。)
自分の子供には、誰でも読める平凡な名前を付けました。
名前ばかり個性的でも、中身が平凡でくだらない人間だったら、みっともないと思います。いわゆる名前負けって奴ですね。
子ども達には名前は平凡でも、中身は魅力的な人間に育ってほしいと願っています。
2012.6.22 カテゴリー|その他の治療について
50代の男性が左薬指の付け根の部分にできものがあり、押すと痛いと言って受診しました。
腱鞘炎もしくは、ガングリオンを疑い、超音波検査装置(エコー)で検査をした結果、腱鞘に出来たガングリオンでした。
上の画像で、黒く抜けている部分がガングリオンです。
その下の、横に走る白い筋が屈筋腱です。
さらに下の、白くて丸っぽいでっぱりは、左が中手骨、右が基節骨です。
ガングリオンは、薄い皮膜の中にゼリー状の内容物がたまる良性腫瘍です。
大きな場合は太めの針を刺して、内容物のゼリーを吸引しますが、
この症例は直径が4㎜と非常に小さいため針を刺すのはかなり困難です。
ガングリオンを上からマッサージをするように押すと、皮膜が破れて中身が飛び出して消えることがあるので、
暇な時に自分でマッサージをして様子をみてもらうことにしました。
超音波検査は体に対する侵襲もなく、レントゲンではわからない筋肉や靭帯の状況がよくわかります。
ガングリオンや粉瘤、脂肪腫などの皮下腫瘍の診断にもとても役に立ちます。
2012.6.20 カテゴリー|トリガーポイント注射
20代の摂食障害で治療中の女性が数年前からある頭痛と背部痛と腰痛で受診しました。
問診と触診により筋筋膜性疼痛症候群と診断し、胸鎖乳突筋、棘下筋、大腰筋にトリガーポイント注射を行いました。
治療の結果、背部痛と腰痛は若干改善しましたが、頭痛は全く改善しませんでした。
そこで胸鎖乳突筋派の注射をやめて、咬筋の圧痛点はトリガーポイント注射をしてみたところ、劇的に頭痛が改善しました。
摂食障害があり、頻繁に嘔吐しているため、咬筋にトリガーポイントができ、それが原因でひどい頭痛になっていたようです。
摂食障害が治らないと、また頭痛が再発すると思われますが、頭痛の原因が分かっただけでも患者さんのストレスが減ったのではないかと思います。
ほとんどの頭痛は頭や首、肩の筋筋膜性疼痛症候群が原因で起こります。
トリガーポイント注射で良くなる可能性が高いです。