2013.4.23 カテゴリー|糖質制限
野菜の1日必要量は350gと決められています。
でも、同じ野菜350gでも、ジャガイモ(ほとんど炭水化物)と大豆(ほとんどタンパク質)とキュウリ(ほとんど水分)では、摂取できる栄養素が全く違います。
野菜って、本当に1日に350gも必要なのでしょうか?
北極圏に住むイヌイットは、何百年もの間、まったく野菜を摂取してませんでした。でも、西洋人より心筋梗塞などの病気が少ないことが有名です。
サバンナに住むマサイ族も、主食は牛乳と牛の血で、野菜は全く摂取していません。それでも、強靭な肉体と運動能力を誇っています。
野菜を摂らないとビタミンが不足すると言われています。
でも、このページを見てください。
「ビタミンを多く含む食品」
http://homepage3.nifty.com/takakis2/vitamin.htm
ほとんどのビタミンは、豚肉やカツオ、鶏卵などに野菜と同等以上含まれていることがわかります。
肉や卵だけでは、ビタミンCとビタミンKが不足してしまいますが、果物と納豆を食べてれば十分に補えます。
野菜が350g必要というのは、どうも科学的根拠がなさそうです。
おそらくJAあたりが、厚生省に働きかけて決めたのでしょう。
やっぱり栄養学は経済学のようです。
その3に続く
2013.4.23 カテゴリー|糖質制限
先日、骨粗しょう症の薬(ビタミンD)を売っている製薬会社のセールスマン(MR)がきました。
パンフレットのグラフを見せながら、
MR 「先生、日本人のほとんどが、ビタミンDの1日必要量に対して摂取量が不足しています。」
私 「なるほど、確かにそうだね。じゃあ、この1日必要量というのは何を根拠に決めたの?」
MR 「そこはわからないので、調べてきます。」
2週間後再び登場しました。
MR 「先生、すみません。一生懸命調べたのですが、ビタミンDの1日必要量を決めた根拠は見つかりませんでした。」
私 「たいした根拠もなく適当に決めたということ?」
MR 「それもわかりません。その代り、カルシウムの1日必要量を決めた理由はわかりました。カルシウムの必要量は酪農協会が牛乳を売るために厚生省に働きかけて決まったそうです。」
私 「政治的に決まったってことね。じゃあ、ビタミンDの必要量は製薬会社が厚生省に働きかけて決めてんじゃないの?」
MR 「それもわかりません・・・・・・・・・・・・・」
厚生省はいろいろな栄養素の1日必要量を、科学的根拠をもとに決めるのではなく、各団体のロビー活動の結果で政治的に決めている可能性が高いようです。
栄養学は経済学のようです。
その2に続く
2013.4.19 カテゴリー|医療に関する迷信
以前に『「五十肩はほっとけば治る」は迷信』という記事を書きました。
https://nishibori-seikei.com/blog/2012/11/post-129.html
ほっといても自然に五十肩が治る人がいることも確かです。しかし、ほっといたことによって悪化してしまう人がいることも事実です。
先日来院した40代の女性も、痛くなってすぐに治療を開始すれば、数回の治療で治った可能性が高いのに、4ヶ月くらいほっといたために悪化し、肩の周りの筋肉がカチカチに固まった状態でした。
こうなってしまうと治療が大変です。しばらく、注射と可動域訓練で治療をしてみますが、もしそれで良くならなければ手術をして関節の動きをよくしなければいけないかもしれません。
医師でもないのに、不適当なアドバイスをして、患者さんの具合が悪くなったら、それはもう立派な傷害罪です。先ほどの患者さんにも冗談交じりに、
「間違ったよけいなアドバイスをした人を、傷害罪で訴えてください。」
といったら、
「大勢いすぎて、訴えられません。」
と答えられてしまいました・・・・・・・・・・・・・・・
2013.4.19 カテゴリー|その他の治療について
当院では健康保険で、禁煙治療を受けることができます。
一度禁煙治療を受けて失敗しても、1年たてば2回目の禁煙治療を受けることができます。
当院で、2回目の禁煙治療を受けた患者さんの数は14例で成功は7例です。成功率は50%です。
1回目の禁煙治療の成功率は約60%なので、2回目は若干成功率が下がります。
性別では、男性の成功率が83%もあるのに対し、女性の成功率はたった25%です。
年齢別では、若い人ほど成功率が高い傾向がありました。
これは、男性より女性のほうがニコチンに対する依存度が強くなりやすく、また喫煙歴が長いほどニコチンに対する依存度が強くなるからだと思われます。
治療方法では、治療法を変える(例えば、チャンピックスからニコチンパッチ)より、前回と同じ治療法で再トライしたほうが成功率が高いことがわかりました。
女性は一度喫煙を始めると、なかなか止められないのです。最初から吸わないのが一番です。
2013.4.19 カテゴリー|トリガーポイント注射
70代男性
6年前に重いものを持ってぎっくり腰になってから、左臀部つが出現しました。あちこちの病院を受診して、「腰部脊柱管狭窄の痛みだ。」「首の骨の変形が原因だ」などと診断され、様々な治療を受けましたが、症状は改善しませんでした。現在は、某病院からリリカ、オパルモン、メチコバール、マイスリーが処方されています。
先日、知人の紹介で当院を受診しました。左中臀筋に、トリガーポイントを見つけたので、ネオビタカインでトリガーポイント注射を行いました。
翌日に受診した際には、
「今までの痛みが嘘のように楽になった」
と大変に喜んでいました。
みんながみんな、この方のように劇的に良くなるわけではありません。しかし、ほとんどの場合、トリガーポイント注射を何度か打っているうちにだんだん症状が緩和されていきます。