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頭部外傷のガーゼの固定法

2013.5.14 カテゴリー|湿潤療法

頭部外傷にガーゼを当てて、テープで固定しようとしても、髪の毛が邪魔でうまく固定できません。

 

そこで、当院では、ガーゼを髪の毛に固定するのではなく、髪の毛でガーゼを固定するようにしています。

 

まず、ガーゼの左右から髪の毛を引っ張ってきて、ガーゼの上で交差させ、それをサージカルテープでガーゼに固定します。

 

次に、ガーゼの上下から髪の毛を引っ張ってきて、同様にサージカルテープで固定します。

 

ガーゼの目的は、枕や布団を汚さないように、創から出てくる血液を吸収することなので、これで十分役目を果たします。

頭部裂創を縫わないで治す

2013.5.14 カテゴリー|

12歳の男子中学生

 

掃除の時間に、積み上げた椅子が落ちてきて頭に当たり受傷しました。

 

その日のうちに当院を受診しました。前頭部が3㎝くらいパックリと切れていました。

 

このような頭部裂創は一般的には、周りの髪の毛を剃って、注射で局所麻酔をしてから、ナイロンの糸で縫うか、麻酔せずにステープラという皮膚縫合用のホッチキスで縫合するかします。

 

しかし当院では、夏井先生の方法にならって、剃毛せず縫合もしない方法で治しています。

新しい創傷治療・治療法と治療例 ⇒ 顔面・頭部 ⇒ 頭皮裂創 ⇒ 小児の頭皮裂創

http://www.wound-treatment.jp/tiryou-0.htm

 

①キシロカインゼリーを塗って、創の表面を麻酔して、創の中をきれい清掃

②創を寄せ合わせるように、周りの髪の毛を縛ってからヘアピンで固定

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③翌日、再度、髪の毛を締めなおしてヘアピンで固定

④2日後、ヘアピンを外して、洗髪を許可。(縛った髪の毛は血液で固まっているのでそのまま)

⑤6日後、うまく治りました。

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トリガーポイント注射は圧痛点に打たないと効かないよ。

2013.5.13 カテゴリー|トリガーポイント注射

60代の男性

 

1mくらいの幅のドブをまたいだ格好で、ドブさらいをしたときに、左臀部に痛みが発生しました。

 

半年間、別の整形外科に通院し、疼痛部位の大臀筋にケナコルト(ステロイド)とキシロカイン(局所麻酔薬)の局所注射を10回以上受けましたが、症状が改善しませんでした。

 

良くならないので、当院を受診しました。

 

丹念に触診をすると、臀部の奥にある梨状筋に圧痛を認めました。

 

圧痛点にトリガーポイント注射(ネオビタカイン)を打ったら、1回で良くなりました。

 

トリガーポイント注射は圧痛点に打たないと効きません。

ゼムクリップを使った巻爪治療 その2

2013.5.13 カテゴリー|その他の治療について

昨年12月にこのブログでゼムクリップを使った巻き爪治療を紹介しました。

https://nishibori-seikei.com/blog/2012/12/post-157.html

 

前回の症例より、さらにひどい巻爪の方にも同じ方法で治療して、うまく治ったので紹介します。

 

46歳女性

 

腰痛の治療のついでに、巻き爪について相談されましたので、以下の方法で治療しました。

 

① ヤスリを使って爪を少し薄くします。

② 事務用のクリップをニッパーで切り、曲がっている爪の間に挟み込みます。

  (この時、クリップは爪の湾曲より2~3㎜長く切ります。)

③ 瞬間接着剤でクリップを爪に固定します。

 

クリップをはさめた状態

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その後、月に1回通院してもらってクリップを交換しました。

 

3か月後、うまく治りました。

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手首や肘の骨折に三角巾固定は不用

2013.5.13 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

 当院では、上肢の骨折や捻挫や脱臼などの外傷の治療に対して、三角巾を使用していません。

 

 昔は、骨折に対して石膏のギプスを巻いていました。石膏ギプスは非常に重いため、三角巾で吊るさないと支えられませんでした。

 

 しかし、現在使われているプラスチックギプス(シーネ)は、非常に軽いので、三角巾で吊るす必要はありません。

 

 骨折や捻挫の治療の場合、患部に近い関節はしっかり固定しなければいけませんが、それ以外の関節は固定する必要はありません。

 

 むしろ、固定する必要のない関節はどんどん動かしてもらったほうが、血流がよくなり、痛みや浮腫みや腫脹が早期に改善します。

 

 三角巾で固定してしまうと、動かさなくてはいけない関節まで動かさなくなってしまい、治りが悪くなります。

 

 たとえば、手首の骨折をギプスをしてから三角巾で固定してしまうと、動かさないせいで、関係がない肩や肘や首にまで痛みが出てしまうことがあります。

 

 以上の理由から、当院では骨折や捻挫の治療に対して三角巾固定は行っておりません。

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