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2016.8.25 カテゴリー|その他
8月3日に突然こんなメールが届きました。
2016.8.25 カテゴリー|その他
3年くらい前の話です。
聞いたことがない出版社から電話がかかってきました。
出版社「名医であられる先生に女優と対談していただき、それを雑誌に掲載したいのですがいかがでしょう?」
私「へえそうですか。取材料はいくらもらえるんですか?」
「いえ、2ページ見開きですと、逆に先生から100万円ほどお払いいただくなります。」
「なんだ、広告か。女優って誰?宮﨑あおいちゃんなら100万払ってもいいけど。」
「それはちょっと無理です。」
「じゃあいいや」 ガチャン
お金さえ払えば、誰でも名医になれる。というお話でした。
2016.8.23 カテゴリー|その他の治療について
交通事故にあって、どこも痛くも痒くもないのに、保険会社から
「念のため病院に行ってください」
といわれたからといって受診する患者さんがいます。
こういう患者さんが来ると、対応に困ってしまいます。
どこも痛くない患者さんのどこを診察したらいいのでしょう。
どこも痛くない患者さんのどこのレントゲンと撮ったらいいのでしょう。
手当たり次第に全身のレントゲンを撮ればいいのでしょうか?
交通事故で、骨や関節や筋肉を損傷すれば、必ず痛みが出ます。
痛くないと言うことは、どこも損傷されていないということです。
筋肉痛などの場合、事故の3日後くらいに痛みが出ることもありますが、痛みが全然ないときに、後から出る痛みを予測することは不可能です。
もしかして、私が知らないだけで、保険会社の社員は、後から痛みが出るところを見つける方法を知っているのでしょうか?
知っているなら是非教えてほしいものです。
交通事故の3日後くらいに出る痛みは、99%筋肉痛です。
ほっといても、1週間くらいで治ります。
なかなか治らない場合はトリガーポイント注射をすれば治ります。
受診するのは痛みが出てからで十分です。
どこも痛くないのに、症状が何もないのに、念のため病院を受診するは意味ありません。
時間の無駄です。
保険会社の担当に
「念のため病院に行ってください」
と言われたら、
「どこも痛くないのに、病院で何を調べてもらえばいいのですか?」
と質問してみてください。
たぶん何も答えられないと思います。
ちなみに、実際にこういう患者さんが来た場合は、上に書いたことと同じように、
「事故で、骨や関節や筋肉を損傷していれば、必ず痛みが出ます。痛みがないということはどこも損傷されていないということです。心配いりません。後から出る痛みは、筋肉痛なので、ほとんどの場合自然と治りますし、痛みが出てから治療をすれば大丈夫です。」
と説明しています。
2016.8.14 カテゴリー|トリガーポイント注射
最近、あるご婦人からこんな指摘を受けました。
「整形外科は進歩が遅いのではないですか?」
ドキッとしました。
このご婦人の言わんとしたことをまとめると
「がんの治療などは、どんどん新しい技術や薬が開発されて変化しているが、整形外科の治療は、昔とあまり変わっていない。ほかの分野に比べて進歩が遅いのではないですか?」
ということでした。
整形外科の治療が昔とあまり変わってないというのは、レントゲンを撮って、シップや痛み止めを出して、電気をかけて、それで治らなければ手術という治療体系が変わっていないという意味と、手術をしてもよくならない人が相変わらずたくさんいるという両方の意味だと思いました。
私はこう答えました。
「実は、痛みに対する治療の研究は最近始まったばかりなのです。痛みというのは脳が感じるものなので、とても複雑で、簡単には解明できません。それでも痛みについてだいぶわかってきているのですが、ほとんどの整形外科医はそのことを学ぼうとせず、相変わらず、骨や軟骨の変形を直せば痛みが取れると信じています。そういう意味で、ほかの分野に比べて進歩が遅いと言われれば遅いかもしれません。」
「整形外科は進歩が遅いのでは」と指摘され、否定できない現状はとても残念です。
骨や軟骨の変形を治せば痛みが取れるという前提自体が間違っているので、頭のいい偉い先生がいくら研究を重ねても治療結果がよくならないのです。
だから、ちっとも進歩しないのです。
体の痛みの原因はほとんどは筋肉の痙攣で、慢性痛の原因は脳の勘違い。
骨や軟骨の変形は痛みとは関係ない。
この点を踏まえて、研究がすすめられて、トリガーポイント注射よりもっと有効な画期的な治療が開発されて、はじめて整形外科の治療が進歩したと感じてもらえるのかもしれません。
2016.8.14 カテゴリー|トリガーポイント注射
先日女子ゴルフの中継を見ていたら諸見里しのぶ選手が久しぶりに出場していました。
なんでも、肋軟骨が石灰化していて、手術で取り除くことができないから、休養するしかなかったそうです。
?????????????
肋軟骨の石灰化が痛みの原因になるの?
肋骨のレントゲンを撮ると、肋軟骨に石灰化を認めることはよくあるよ。
高齢者なんてほとんどみんな石灰化しているよ。
でも、誰も肋軟骨の痛みなんか訴えてないよ。
肋軟骨石灰化なんて、ただの加齢による変化であって、痛みの原因じゃないでしょ。
「胸の痛みの原因は肋軟骨の石灰化です。」って説明は、
「頭の痛みの原因はその白髪です。」って説明しているのと一緒じゃない?
気になったのでネットで記事を探して読んでみました。
https://www.golfdigest.co.jp/digest/column/back9/2015/11/24/c.asp
「09年以来、肋軟骨炎に見舞われ、薬などで痛みを抑えながら騙し騙しやってきたのですが……。もともとあったイネ科アレルギーも年を追うごとに悪化し、勇気をもって体調を整えることを決断しました」と、諸見里。一部引退との報道については、「10勝目を挙げたいし、(唯一、獲得していないメジャー競技)リコーでも勝ちたい。そのための休養です」と、きっぱり否定。諸見里の肋軟骨はすでに石灰化しており、「ゴルフをしながら治すのは不可能」(所属事務所)ということらしい。常に痛みがあるわけではないのだが、いつ激痛が走るかわからず、そのためここ数年は思い切ったスウィングもできなかった。
肋軟骨炎って、もしかして掌蹠膿疱症性骨関節炎なんじゃないの?
女子プロゴルファーには喫煙者が多いらしいし、諸見里選手もタバコを吸っているのでは?
掌蹠膿疱症性骨関節炎が原因で、大胸筋や肋間筋の筋筋膜性疼痛症候群になってしまったのではないでしょうか?
(諸見里選手が喫煙者かどうかは知りませんが)まず禁煙して、ビオチン療法を受けて、圧痛部にトリガーポイント注射をすればよくなるのでは?
イネ科のアレルギーもあるので、糖質制限もしたほうがいいでしょう。
私だったら、そう勧めます。
当院を受診することはないと思いますが・・・・・