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鎖骨骨折の治療 ~医者は経験が大事~

2015.7.08 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

 40代の男性

 スポーツ中に転倒して右鎖骨を折りました。救急病院で鎖骨バンドで固定を受けてから、近所の整形外科医院で治療を受けました。ベテランの院長先生は「鎖骨バンドによる保存療法で何とか治るだろう」といっていたそうです。受傷から18日目にその医院を受診したときは院長が不在で、若い医師の診察を受けました。その若い医師はレントゲン写真を見るなり、「これは鎖骨遠位端骨折といってくっつきにくい骨折です。転位が大きいのですぐに手術を受けた方がいいです。」と言い出しました。患者さんはびっくりして不安になって、すぐにググって、翌日当院を受診しました。

13040.jpg

 受診時のレントゲンです。

 鎖骨遠位端骨折じゃねぇし

 普通の鎖骨骨折だし

 すでに仮骨ができて骨がくっつきはじまっているし

 このまま変形癒合しても鎖骨は元の形に戻るし

 手術なんか全然必要ねぇし

 と心の中で思ったことを、丁寧な言葉に変換して患者さんに説明しました。

 

 この若い医師は大学病院から手伝いに来ていたそうです。大学病院では手術するような骨折しか治療しないからね。鎖骨骨折が手術しなくてもくっつくことや、多少ずれていても問題ないことを知らないんだろうね。

 やっぱり医者は経験が大事だよね。

夏井先生にほめられた

2015.7.08 カテゴリー|湿潤療法

私が夏井先生に送ったメールが、夏井先生のウェブサイトで紹介されました。


http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0704-06:00-2

「ゲーベンクリームと肥厚性瘢痕」というメールを,盟友であるにしぼり整形外科の西堀先生からいただきました。さすがに,症例をよく観察しています。

 私は以前から、他院で1回でもゲーベンクリームによる治療を受けたことのある子供は、そうでない子供(湿潤療法のみの子供)に比べて、ひどい肥厚性瘢痕になる確率が明らかに高いように感じていました。
 当院でやけどの湿潤療法後にひどい肥厚性瘢痕になった子供が4例ありますが、全て当院に来る前にゲーベンクリームによる治療を受けています。
 今朝、先生が呈示した症例も、大学病院でゲーベンによる治療を受けなければあんなにひどい肥厚性瘢痕にはならなかったのでは、と思ったりしましたが、夏井先生はどのようにお考えでしょうか?

 私も同様に感じていました。それを見抜いていた西堀先生,さすがです。
 いずれまとめてみようと思いますが,ゲーベンクリームを使われてしまうと,上皮化完了後に肥厚性瘢痕になって泣かされる(患者も医者も)ことが少なくないことは確実に言えます。


 夏井先生に盟友と呼んで頂いた上、さすがです。とほめてもらいました。

 非常に光栄なことであります。

当院では喫煙者は採用しておりません

2015.6.29 カテゴリー|その他

当院の職員に喫煙者はいません。

今後も喫煙者を採用する予定はありません。

喫煙者を採用しない理由をすごくわかりやすく提示しているウェブサイトを見つけたので紹介します。


星野リゾート「あなたはたばこを吸いますか」

http://recruit.hoshinoresort.com/tobacco/index.html

要約すると

喫煙者はニコチンが切れると集中力が落ちるので作業効率が悪くなる

喫煙者のために喫煙スペースを設けるのは無駄で施設効率が悪くなる

喫煙者だけが喫煙のために休憩を取るのは、非喫煙者から見ると不公平であり職場環境が悪くなる


今後、喫煙者を採用しない企業が増えてくると思います。

学生諸君、たばこ吸っちゃダメだよ。

米国のトランス脂肪酸の規制について

2015.6.26 カテゴリー|糖質制限

 今月、米国のFDAがトランス脂肪酸の使用を禁止したというニュースが流れてきました。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0800L_Y3A101C1CR0000/

 このニュースを知って、「こりゃ大変だ!日本もすぐに規制になくちゃダメじゃん!」と考え、その旨をこのブログに書こうかと思っていましたが、忙しくて書く暇がなくすごしていたら、今日こんな記事を読みました。

 科学ジャーナリストによる米国と日本のトランス脂肪酸摂取事情についての詳細な記事です。すごく勉強になりました。

http://blogos.com/article/118823/?p=1

要点をまとめます。

1.FDAが規制したのは全てのトランス脂肪酸ではなく、トランス脂肪酸の主要な摂取源であるPHOsという物質である。

2.PHOsは心臓疾患の原因となることがわかっている

3.米国の死因1位は心疾患である

4.WHOはトランス脂肪酸の摂取量を総カロリーの1%未満にするように勧告している

5.米国のトランス脂肪酸摂取量は2003年時点で2.6%もあった

6.2010年時点では0.6%まで減ったが、摂取量が多い上位10%の人は1.2%もある

7.米国ではPHOsの規制により数千人の命が救われる可能性がある

8.日本のトランス脂肪酸摂取量は2012年時点で0.31%(PHOsは0.12%)

9.摂取量の多い上位5%でも0.73%しかない

10.日本は元々摂取量がかなり低いので、トランス脂肪酸を規制しても大きな効果が得られない

11.それより高血圧や高脂血症、糖尿病の予防に予算を使った方が大きな効果が得られる


 そんなわけで、日本ではトランス脂肪酸の規制はあまり必要ないようです。(見当違いなことブログに書かなくて良かった)

 アメリカ人に心疾患が多い理由は、トランス脂肪酸のとりすぎもあると思うけど、それより糖質のとりすぎだよね。あんなに太ってたら心臓の血管も詰まるって。

 糖質制限すれば、心疾患だけじゃなく、高血圧も高脂血症も糖尿病も予防できるからね。

加圧トレーニングのセミナーを受けてきました

2015.6.19 カテゴリー|加圧トレーニング

 18日は診療を休んで、加圧インストラクターの河原井と一緒に、東京へ加圧トレーニングの発明者である佐藤義昭先生のセミナーを受けに行きました。

 加圧トレーニングによるダイエットがテーマでしたが、佐藤先生は非常にフランクな方なので、こんなことをぶっちゃけました。

 「加圧トレーニングだけではなかなかやせません。やはりやせるには食事を制限することが大切です。おなかいっぱい食べていたらやせません。特に炭水化物を制限しましょう。」

 ダイエットにはやはり糖質制限が大切みたいですね。

 これから加圧トレーニングはFIFAやアジアオリンピック委員会、アメリカ軍、NASAなどが公式トレーニングとして取り入れられることになっています。日本国内より世界でどんどん広がっていくようです。当院でも世界基準の加圧トレーニングを導入できるよう、今後もセミナーなどに積極的に参加していきます。

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