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がん治療で殺されない七つの秘訣

2013.5.27 カテゴリー|その他の治療について

慶応大学病院放射線科教授 近藤誠先生の著書

「がん治療で殺されない七つの秘訣」を読みました。

http://www.amazon.co.jp/dp/4166609130

 

 要約すると、以下のような内容です。

 

 現在がんの標準治療として行われている外科手術や抗がん剤治療には、延命効果がなくむしろその侵襲と毒性のために死を早めてしまう。

 がんは症状がなければ治療をせず、症状が出たら症状に合わせて放射線療法や鎮痛剤の投与を受けたほうが、長生きできる。

 どうせ、症状がなければ治療をしないのだから、無症状の人ががん検診を受けてがんを見つけるのは無意味。

 

 僕はがん治療に関しては専門外なので、近藤先生の理論が正しいかどうかわかりません。

 だから、患者さんにがん治療は受けないほうがいいとか、がん検診は受けないほうがいいと勧めることはけっしてありません。

 でも僕自信は近藤先生の理論を信じることにしました。

 

 がんは老化現象のひとつです。もしがんになったら、それ受け入れてがんと共生する方法を選びたいと思います。

 

 まあでも、うちの家系はみんな長命だし、タバコも吸ってないし、糖質制限もしてるし、加圧トレーニングもしているから100歳くらいまでは余裕で元気で生きられる気がしてるんだけどね。

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?

2013.5.27 カテゴリー|トリガーポイント注射

筋筋膜性疼痛症候群(きんきんまくせい とうつうしょうこうぐん、Myofascial Pain Syndrome:MPS)は、筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気です。 日本では筋痛症とも呼ばれることもあります。

 

この病気は1980年代にアメリカで『Travell & Simons’ Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual (筋筋膜性疼痛と機能障害: トリガーポイントマニュアル)』(Janet G. Travell 医師とDavid G.Simons医師の共著)という医学書にて発表されました。

 

通常、我々が急激に重い物を持ったり、無理な姿勢等により繰り返し筋肉に負荷をかけると筋肉に微小損傷が発生します。いわゆる筋肉痛の状態です。通常、この痛みは数日程度で自己回復をします。しかし、さらに、繰り返し筋肉に負荷を与えたり、寒冷にさらされたりりて血行の悪い状態を作ると、その部分が痙攣(けいれん)状態になり短期間で自己回復できなくなります。この状態が筋筋膜性疼痛症候群(MPS)になった状態です。

 

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)では一般的な筋肉痛とは異なり、痛みやしびれの強さが相当激しいものになり、更に痛みやしびれの範囲が広範囲に発生します。

 

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)では、筋肉に圧痛を伴うしこりを認めます。このしこりをトリガーポイントと言います。

 

トリガーポイントは、痛みやしびれがある位置と一致しないことが多いです。例えば、下肢の外側にしびれと痛みがある場合は、臀部の外側にある小臀筋にトリガーポイントがあります。

 

肩こり・腰痛・五十肩・テニス肘・坐骨神経痛・膝痛・手足のしびれ・顎関節症・頭痛・めまいなど、様々な病気がこのMPSが原因で起こります。

 

さらに詳しく知りたい方はMPS研究会のHPをご参照ください。

http://www.jmps.jp/general/whatsmps

五十肩にもトリガーポイント注射が効くよ

2013.5.27 カテゴリー|トリガーポイント注射

70代男性

 

3か月前から左肩痛が出現しました。

T整形外科で、肩関節周囲炎(五十肩)と診断されホットパックや低周波による治療を受けましたがよくなりませんでした。

次にM整形外科を受診し、やはり五十肩と言われ、ヒアルロン酸の注射を4回受けましたがよくなりませんでした。

 

先週、当院を受診しました。

下の図の赤丸の部位に圧痛点を認めたので、トリガーポイント注射をしました。

8926.jpg

2日続けて2回注射したら、痛みはだいぶ良くなりました。

 

五十肩は、肩周辺の筋肉の筋筋膜性疼痛症候群(MPS)です。

トリガーポイント注射が効きます。

指が生えた!

2013.5.25 カテゴリー|湿潤療法

40代の女性

 

機械に人差し指を巻き込まれ、指先の皮膚や爪がはぎ取られ、末節骨がむき出しになってしまいました。(デグロービング損傷)

 

従来の治療法では、残って皮膚を縫い合わすために、邪魔になる骨を短く切りとっていました。(断端形成術)

 

しかし、断端形成術をすると指がかなり短くなってしまいます。

 

そこで、ハイドロサイトを使った湿潤療法を行いました。(受傷直後の写真はありません。)

 

1週間後 骨を覆うように肉が出来て来ています。図1.jpg

2週間後 骨が隠れそうです。

図2.jpg

5週間後 骨が隠れました。

図3.jpg

8週間後 ほぼ元通りに指が生えました。

図4.jpg

ちなみに、断端形成術を行った場合、下の図の線の長さになってしまいます。

図5.jpg

けっこう大きい擦り傷も湿潤療法なら4日で治る

2013.5.23 カテゴリー|湿潤療法

9歳の元気な女の子

 

滑って転んで、右脛を大きくすり剥きました。

 

お母さんが湿潤療法について知っていたので、ハイドロコロイドを貼って、翌日当院を受診しました。

 

右脛に20㎝×10㎝くらいの大きな擦り傷を認めました。

 

浸出液が多かったので、ハイドロコロイドではなく、ワセリンとプラスモイストを自宅で交換してもらうことにしました。

 

4日後に、再診した時はすっかり良くなっていました。

7569d.jpg

湿潤療法では、当たり前の経過です。

 

もう10年以上、湿潤療法を続けているので、ガーゼと消毒で治療するとどのくらいかかったか、いまいち覚えてません。

 

でも、4日じゃ治らなかったと思う。

 

ガーゼを剥がすたびに出血して、消毒するたびに痛みが出て、処置のたびに子供を泣かせていた。

 

今でも、同じような痛くて治らない治療をしている医療機関はいっぱいあります。

 

この子のお母さんのように患者さんのほうで勉強して、そういうところからは逃げ出さなければいけません。

 

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