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2015.4.24 カテゴリー|湿潤療法
今日はこの記事から
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150423/k10010058081000.html
愛知県で去年4月、当時11か月の女の子がウォーターサーバーのお湯で大やけどをしていたことが分かり、女の子は1年たった今も手にやけどの跡が残っています。このケースでは製品に「チャイルドロック」の機能がついていましたが、当時2歳の姉と2人で触っている間に機能が解除されてしまったということです。
実は、当院にもウォーターサーバーでヤケドした子供のついて下記のブログを読んだNHKの記者からの取材がありました。
https://nishibori-seikei.com/blog/2012/12/post-175.html
当院のケースでは、早い時期に湿潤療法を行ったこともあり、後遺症が残らなかったので記事にはなりませんでした。しかし、ウォーターサーバーが危険なことに変わりはありません。
当院も外来に、ウォーターサーバーを置いていますが、冷水のみで温水は出ないようにしてあります。一番の理由は、小さい子供がいたずらしてヤケドをしないためです。もう一つの理由は、当院は患者さんを待たせないように努力しているので、温水でお茶やコーヒーを入れても、それが冷めて飲めるようになる前に診察室に呼ばれてしまうからです。
子供のヤケドは親の責任です。子供がヤケドをする前に、想像力を膨らませて、危険を回避するのも親の仕事です。
2015.4.24 カテゴリー|その他の治療について
当院は開院当初から禁煙外来をやっています。その当時、笠間市で禁煙外来をしてるのは当院と県立中央病院くらいでした。
私は大の嫌煙家なので、禁煙外来をして喫煙者が少しでも減ればうれしいと考え、禁煙外来を意欲的に行っていましたが、ここ数年すっかりやる気がなくなってしまいました。
数年前に禁煙補助薬チャンピックスを飲んでいると原因不明の意識消失発作がでることがわかり、車を運転している人には処方できなくなりました。ところがチャンピックスを販売しているファイザーは、そのことを伏せて、禁煙外来受診を勧めるCMを流しまくっています。その結果、ほとんどの患者さんはチャンピックスを飲みたいと希望して当院を受診するので、車を運転している人には処方できないことを説明すると、怒られたり、文句を言われたり、がっかりされたり、しつこく食い下がられたりして、超ストレスです。私の住んでいる地域は、車がないと生活できない田舎なので、成人で車を運転していない人はほとんどいません。
また、せっかく禁煙外来で禁煙に成功したのに、数ヶ月後にまた吸い始めてしまう患者さんが多いことにも、がっかりしています。禁煙外来の治療費の7割は非喫煙者も払っている健康保険でまかなわれています。本当にマジでお金の無駄使い。
そもそも、体に悪いとわかっているのに自分の意志でタバコを吸い始めた人に、みんなのお金を使ってまで禁煙治療をする必要があるのでしょうか?はなはだ疑問です。
あと、禁煙治療しているのにタバコをやめない人の言い訳を聞くのも、うんざりです。そんなわけで、最近は禁煙治療開始時に、「タバコがやめられていれば2週間後に受診してください。そうでなければもう来なくていいです。」と説明しています。
自分の意志だけで禁煙をした場合の成功率は2割、禁煙外来での禁煙の成功率は6割と言われていますが、当院での実績では、禁煙外来での禁煙の成功率は4割くらいです。しかも、そのうちの半分くらいの人は数ヶ月以内にまた喫煙を始めてしまうので、正味の成功率は2割くらいです。なんかほんとに徒労です。
そんなわけで、禁煙外来をやめようかなと考えています。
2015.4.17 カテゴリー|加圧トレーニング
当院の加圧トレーニングは、午前中は完全予約制でやっています。
日曜日は常に予約でいっぱいです。
月から木曜日も早い時間を除けば、ほぼ予約で埋まっています。
しかし、なぜか金曜日だけガラガラです。
金曜日に加圧をしたい人、集まれ~~~~!
2015.4.17 カテゴリー|糖質制限
トリガーポイント注射で通院中の患者さんが、健康診断でコレステロールが引っかかったといって、健康診断の結果をもってきました。
総コレステロール 246 (正常値120-219)
HDLコレステロール 105 (正常値40-96)
LDLコレステロール 118 (正常値70-138)
この結果で「C」判定でした。医療機関で精密検査をうけた方がいいと言うことです。
ちょっちょっちょっとまってお兄さん!
確かに、総コレステロールは高いけど、それは善玉コレステロールのHDLが高いからであって、悪玉コレステロールのLDLは正常じゃない。LDLコレステロールの値が重要であって、総コレステロールは測る必要すらないとおもうんだけど。
私はそもそもコレステロール値は、血管損傷の結果であって原因じゃないと考えているので、いくら高くても下げる必要はないっすよ。
そして、健診医のコメントがまた突っ込みどころ満載。
「乳製品・卵・肉類・揚げ物・菓子を控え、日々の30分程度の歩行などの運動を始めてみましょう。」
だって、食事中のコレステロールは、血中のコレステロールの値に影響を与えないと科学的に証明されているのに、何言ってるの?
乳製品・卵・肉類がダメだったら何食うの。コメやパンを食えってこと、それじゃ血糖値が上がって血管損傷が起きて、その結果コレステロールがもっと上がるよ。
30分程度の歩行なんて、たいした運動にならないよ。つうか、運動をするとコレステロールが下がるって根拠あるの?
私だったら、こうコメントします。
「コレステロールは気にすることありませんが、長く健康でいたいなら、糖質制限をして、加圧トレーニングをやりましょう。」
2015.4.13 カテゴリー|湿潤療法
今朝の夏井先生のウェブサイトに載っていた記事「○○大学附属病院皮膚科のあほ医者とのバトル」から
http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0413-06:00-17
要するに、大学病院で皮膚潰瘍に対して古い間違った治療を受けていた患者さんが、内科医院でこっそり湿潤療法を受けて、すごくうまく治ったという話です。
大学病院の皮膚科の先生はきっと、自分たちの治療でうまく治ったと思っているはずです。その結果、今後はより自信を持って、この古い間違った治療を続けていくことになるでしょう。恐ろしいことです。
この患者さんが、実は湿潤療法で治ったことを大学病院の医師に告げていれば、大学病院に湿潤療法が広まるきっかけになったかもしれません。しかし、本当のことを告げれば、医師のプライドを傷つけ、怒りを買い、大学病院に通いづらくなる可能性があります。がんの治療で大学病院に通わなければいけない以上、そんなリスクを負えるはずがありません。
患者さんから「本当のことを話したら怒られるかも」と思われていたら、とても残念なことです。大事なことを内緒にされていたら、うまく治せるものもうまく治せません。患者さんから「この先生なら何でも話せる」と思われるようにするには、やはり信頼関係を築けるかどうかが大切なんだろうなと思います。