2013.5.25 カテゴリー|湿潤療法
40代の女性
機械に人差し指を巻き込まれ、指先の皮膚や爪がはぎ取られ、末節骨がむき出しになってしまいました。(デグロービング損傷)
従来の治療法では、残って皮膚を縫い合わすために、邪魔になる骨を短く切りとっていました。(断端形成術)
しかし、断端形成術をすると指がかなり短くなってしまいます。
そこで、ハイドロサイトを使った湿潤療法を行いました。(受傷直後の写真はありません。)
2週間後 骨が隠れそうです。
5週間後 骨が隠れました。
8週間後 ほぼ元通りに指が生えました。
ちなみに、断端形成術を行った場合、下の図の線の長さになってしまいます。
2013.5.23 カテゴリー|湿潤療法
9歳の元気な女の子
滑って転んで、右脛を大きくすり剥きました。
お母さんが湿潤療法について知っていたので、ハイドロコロイドを貼って、翌日当院を受診しました。
右脛に20㎝×10㎝くらいの大きな擦り傷を認めました。
浸出液が多かったので、ハイドロコロイドではなく、ワセリンとプラスモイストを自宅で交換してもらうことにしました。
4日後に、再診した時はすっかり良くなっていました。
湿潤療法では、当たり前の経過です。
もう10年以上、湿潤療法を続けているので、ガーゼと消毒で治療するとどのくらいかかったか、いまいち覚えてません。
でも、4日じゃ治らなかったと思う。
ガーゼを剥がすたびに出血して、消毒するたびに痛みが出て、処置のたびに子供を泣かせていた。
今でも、同じような痛くて治らない治療をしている医療機関はいっぱいあります。
この子のお母さんのように患者さんのほうで勉強して、そういうところからは逃げ出さなければいけません。
2013.5.22 カテゴリー|湿潤療法
50代女性
ジューサーでジュースを作っていて、材料が引っ掛かって止まってしまったので、指を入れてどけようとしたら、ジューサーが回りだし、右人差し指の先端をザクザクに切ってしまいました。
局所麻酔で、指根ブロックをしてから、挫滅のひどい部分を切除し、ソーブサンを当てました。
その後はハイドロサイトやプラスモイストを用いて、湿潤療法を行いました。
10日後、削り取られた皮膚が再生されてきています。
19日後 指先が再生されました。
2013.5.21 カテゴリー|湿潤療法
46歳の男性
湯たんぽで低温やけどになり、4日後に当院を受診しました。
左脛に長径3㎝の大きな水疱を認めたので、水泡を除去して、プラスモイストトップとガーゼで覆いました。
上の写真は、その次の日の写真です。
「パッと見浅く見えますが、低温やけどなので深いです。これから真皮が壊死して、それが溶けてから皮膚が再生されるので、3か月くらいかかるでしょう。」
と患者さんに説明しました。
1か月後の写真です。真ん中のクリーム色の部分が、壊死して溶けた真皮です。
壊死して溶けた真皮をピンセットでつまんで、除去しました。
後は、自宅で入浴後にプラスモイストの交換をしてもらい、2週間に1回のみ通院してもらいました。
3か月後、皮膚がきれいにできました。
2013.5.14 カテゴリー|湿潤療法
32歳男性 プロモトクロスライダー
5年前にテスト走行中の事故で、脊髄損傷になり、両下肢完全麻痺になりました。
しかし、現役復帰を目指して、上半身だけで運転できるように改造したモトクロスバイクで現在トレーニング中のど根性ライダーです。
戸田蔵人 オフィシャルブログ
http://blog.eigyo.co.jp/cloudy/
3月30日、遠征先の大阪のホテルで、入浴しようとした際、お湯がいつの間にか熱湯に代わっていて、両下肢に熱傷を負いました。
救急外来で、ゲーベンクリームとガーゼによる治療を受け、翌日、実家のある茨城県に帰ってきました。
一度、土浦市の皮膚科を受診しましたが、湿潤療法をしてくれなかったので、ネットで調べて当院を受診しました。
「3週間後の4月21日に行われるデモ走行に参加したいから、それまでに治して欲しい。」
と強く希望していました。
「3週間では、完全には治るのは無理だけど、ライダーブーツが履ける状態までには治るよ。」
と答え、湿潤療法を開始しました。
まず、ふくらはぎ~足首~足背~つま先に拡がっている水疱を除去しなすた。
穴あきポリ袋で覆って、さらにその上をペットシートで被いました。
2週間たって、浸出液が少なくなってからはプラスモイストで覆いました。
順調に回復し、4月21日のデモ走行は無事に参加できました。
6週間後には完全に皮膚が出来ました。