2016.3.17 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代の女性
3年前から歩くとだんだん左下腿に痛みが出るようになり、近くの病院を受診して腰部脊柱管狭窄症と診断され、のみ薬が処方されましたが良くなりませんでした。
半年ほど前から左殿部にも痛みが出るようになり、別の整形外科にかかり、腰の骨はきれいだと言われ、痛み止めと湿布が出ましたが良くなりませんでした。
10日前に当院を受診しました。殿部とふくらはぎにトリガーポイントを認めました。
1回目の注射で、少し良くなりました。
2回目の注射で、ちょっと良くなりました。
3回目の注射で、だいぶ良くなりました。
この患者さんは登山が大好きだそうです。登山のやり過ぎによる慢性の筋肉痛(筋筋膜性疼痛症候群)でした。
腰部脊柱管狭窄症じゃありませんでした。
最初にこの患者さんを診た整形外科医、腰のレントゲンに全然異常がないのに、歩くと足が痛くなるという所見(間欠性跛行)だけで、腰部脊柱管狭窄症って診断したのかな?
間欠性跛行=腰部脊柱管狭窄症でいいなら、小学生でも診断できるよ。
いや、小学生なら、よけいな知識がないから、登山好きの脚の痛み=筋肉痛って正しく診断できるかもね。
2016.3.07 カテゴリー|トリガーポイント注射
20代の女性
10年前から肩こりがあり、時々、マッサージに通っていました。
こりはあるけど痛みはほとんどないようです。
最近、かかったマッサージで、
「こんなにこっている人は見たことがない」と言われ、不安になり当院を受診しました。
診察したところ、確かに胸鎖乳突筋と僧帽筋にトリガーポイントを認めましたが、筋肉は柔らかく、それほどこっていませんでした。
「確かに、こっているけど、そんなにたいしたことないよ。本当にひどい人は、筋肉が骨みたいに固くなっているから、それに比べたら全然柔らかい。心配する必要ないよ。」
と説明してから、トリガーポイント注射をしたら
「肩が軽くなりました」
と言って、喜んでくれました。
しかし、この程度のこりしかない患者さんになぜ
「こんなにこっている人は見たことがない」なんて言っちゃうのでしょう。
そんなこと言われたら、不安でよけい肩こりひどくなっちゃう可能性もあるのに。
もしかしたら、患者さん全員に同じことを言っているじゃないでしょうか。
「こんなにこっている人は見たことがない・・・(だから治らなくても仕方がない。)」
って、はじめから治らないときの言い訳してるんじゃないの?
2016.3.07 カテゴリー|トリガーポイント注射
腰痛の患者さんの中には、朝起きたときや、夜トイレに起きる時が一番痛くてつらいと訴える患者さんがいます。
これは、寝ている間に腰や殿部の筋肉が固まってしまうための痛みです。
この痛みにもリボトリールが良く効きます。
リボトリールには筋肉の緊張を和らげる効果があるため、寝ている間に筋肉が固くなるのを防いでくれます。
眠くなる副作用もあるので、トイレに起きる回数も減るので一石二鳥です。
2016.3.07 カテゴリー|トリガーポイント注射
五十肩の患者さんの中には「昼間は何とか我慢できるけど、夜になると痛くて寝返りも打てないから眠れなくて困る」と訴える方がたくさんいます。
この、夜寝ているとひどくなる痛みを夜間痛といいます。
夜間痛の原因はよくわかっていませんが、おそらく肩にとっては、起きて腕を下げている体勢が一番自然で、寝ている体勢はむしろ不自然なんじゃないかなと思ったりしています。
それで、この五十肩の夜間痛に対して、抗てんかん薬のリボトリールがとても良く効きます。
リボトリール0.5mgを1錠、寝る前に飲んでもらいます。
リボトリールには筋肉の緊張をとる作用と、眠くなる副作用があります。
眠くなる副作用のおかげで、痛くてもぐっすり眠れるので、痛みの悪循環が止まり、五十肩の痛みそのものが良くなっていきます。
2016.3.02 カテゴリー|トリガーポイント注射
1997年にオーストラリアのビクトリア州で「腰痛に屈するな」という大キャンペーンが行われました。
詳しい内容はこちらを参照してください
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_19.htm
上のサイトは専門的すぎるので簡単にまとめてあるサイトもご覧ください
http://cavalleria.info/dtild.html
そこで訴えかけた内容は、
この結果を元に私が強調したいのは「仕事を休まないで!」の部分です。
腰痛は仕事を休まないほうが早く良くなることは医学的に証明されています。
腰痛があっても仕事を休む必要はないのです。
もちろんぎっくり腰で、寝返りを打てないほど痛いときは仕事を休むしかありませんが、ある程度動けるようになったらすぐにでも仕事に復帰した方がいいのです。
なので、私から腰痛の患者さんに仕事を休むように勧めることはありません。
たまに勝手に仕事を休んであとから「休業補償」の書類を持ってくる患者さんがいます。
そんなときは、
「仕事を休むと治りが悪くなるから、仕事を休む必要はありません。なので、明日からでも仕事に復帰してください。休業補償の書類は、今回だけは書きますが、次回からは書きません。」
と説明します。
こう説明すると、患者さんによっては、二度と来なくなります。
私の説明に納得できなかったのか、元々休業補償が目的で腰痛を訴えていたのかどうかは知りませんけどね。