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坐骨神経痛は病名じゃないよ!

2013.4.25 カテゴリー|トリガーポイント注射

 坐骨神経痛を病名だと思っている患者さんがたくさんいますが、坐骨神経痛は病名じゃありません。

 

 坐骨神経痛とは、坐骨神経があるあたりの臀部から脚にかけての痛みの総称です。つまり、頭痛や腹痛などと同じ、症状名です。

 

 坐骨神経痛はほとんどの場合、臀部の筋肉に出来たトリガーポイントが原因で起きます。

 zakotu.jpg

 おしりの外側にある小臀筋にトリガーポイントができると、(上の図の赤丸)

 臀部からふくらはぎの外側にかけて痛みとしびれが出ます。(上の図のピンクの部分)

 

 おしりのふくらみの真ん中の上のほうにある中臀筋にトリガーポイントができると、(上の図の青丸)

 臀部から太ももの後ろ側にかけて痛みとしびれが出ます。(上の図の水色の部分)

 

 どちらの場合も、トリガーポイント注射が有効です。

6年前からの痛みがトリガーポイント注射で劇的に改善!

2013.4.19 カテゴリー|トリガーポイント注射

70代男性

 

6年前に重いものを持ってぎっくり腰になってから、左臀部つが出現しました。あちこちの病院を受診して、「腰部脊柱管狭窄の痛みだ。」「首の骨の変形が原因だ」などと診断され、様々な治療を受けましたが、症状は改善しませんでした。現在は、某病院からリリカ、オパルモン、メチコバール、マイスリーが処方されています。

 

先日、知人の紹介で当院を受診しました。左中臀筋に、トリガーポイントを見つけたので、ネオビタカインでトリガーポイント注射を行いました。

 

翌日に受診した際には、

「今までの痛みが嘘のように楽になった」

と大変に喜んでいました。

 

みんながみんな、この方のように劇的に良くなるわけではありません。しかし、ほとんどの場合、トリガーポイント注射を何度か打っているうちにだんだん症状が緩和されていきます。

 

大腿骨内顆骨壊死とトリガーポイント注射

2013.4.17 カテゴリー|トリガーポイント注射

70歳の太ったおばさん

 

2年前から右膝痛があり、あちこちの病院や診療所、鍼灸院などに通い、ヒアルロン酸の注射や、鍼治療、温熱療法などさまざまな治療を受けましたがあまりよくなりませんでした。

 

1か月前から痛みが悪化したため当院を受診しました。

 

レントゲン上、大腿骨内顆骨壊死を認めました。下の写真の矢印の部分の骨が溶けています。

8776b.jpg

大腿骨内顆骨壊死

http://mymed.jp/di/5e4.html

 

骨壊死が痛みの原因の可能性もありましたが、下図の部分にトリガーポイントを認めたので、トリガーポイント注射を打ってみました。

8776.jpg

1週間後に再診した際には、膝の痛みはほとんどなくなっていました。

 

画像上の骨壊死は痛みの原因ではなかったようです。

痛いのは骨や神経じゃなく筋肉

2013.4.09 カテゴリー|トリガーポイント注射

77歳男性

 

1週間前に力仕事をした後からだんだん痛くなり、頸が動かせなくなり受診しました。

頸椎レントゲン(上の写真)では、老化現象によるひどい変形を認めました。

 

しかし、この変形は痛みとは関係ありません。

 

痛みの原因は力仕事により損傷された筋肉です。

実際に、下図の部位にトリガーポイント注射をしたら、1回で痛みが10分の1以下になりました。

7880a.jpg

骨の変形が原因で痛いのならば、手術をして骨の変形を治さなければ、痛みがとれるはずがありません。

 

変形した骨が神経を圧迫して痛いのならば、やはり手術をして、神経に対する圧迫を取り除かなければ、痛みがとれるはずがありません。

 

この患者さんの頸椎の変形は、1週間前におきたのではなく、おそらく10年以上前からあるはずです。骨の変形が原因で痛いのならば、10年前からずっと痛いはずです。

 

普通に考えて、力仕事をした後に痛くなるのは、骨や神経ではなく筋肉です。

 

レントゲンでどんなに変形していても、痛いのは骨や神経ではなく筋肉なのです。

 

THA後の大腿外側部痛にトリガーポイント注射が効果的だった一例

2013.4.03 カテゴリー|トリガーポイント注射

71歳女性

 

1年前に某病院で、右THA(人工股関節全置換術)を受けました。術後経過良好でしたが、手術後10か月くらいから、右大腿外側部に痛みが出現しました。手術をした病院では、レントゲン上は異状がないから様子を見るように言われました。

 

痛みがとれないため、当院を受診しました。触診の結果、上図の部位にトリガーポイントを認めたので、週1回ずつトリガーポイント注射をしました。

 

5回ほど注射した結果、痛みはほとんど無くなりました。

 

THA後の大腿外側部痛は、THAの手術を受けた人の約30%に発生し、ほとんどの場合2年くらいで自然に消失します。痛みのはっきりした原因は不明で、活動性が高い人に発生しやすい傾向があります。

 

僕は、この痛みは、外側広筋に発生したトリガーポイントが原因だと考えています。THAを受けるような患者さんは、手術前は痛みのため歩行が困難なため、股関節周囲の筋力が低下しています。手術を受けて痛みがとれ、急に活動的に歩き始めると、弱っていた筋肉に負担がかかりトリガーポイントが出来てしまうのでしょう。そして、筋肉がついてくると自然と負担が減って、痛みが消失するのではないでしょうか。

 

トリガーポイント注射をすることで、自然経過より早く痛みをとることができると思います。

 

(人工関節のゆるみが原因で、大腿外側部痛が出る場合もあります。その場合は再手術しなければ治りません。)

 

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